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2016 年度 実績報告書

ウイルスタンパク質の翻訳後修飾を起点とした病原体宿主相克の機構解明と制御

公募研究

研究領域ウイルス感染現象における宿主細胞コンピテンシーの分子基盤
研究課題/領域番号 15H01257
研究機関京都大学

研究代表者

杉田 昌彦  京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 教授 (80333532)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードウイルス / 脂質 / 免疫学
研究実績の概要

前年度に同定し、詳細な構造決定を完了したアカゲザルリポペプチド提示分子( Mamu-B*098)について、 それを発現したトランスジェニックマウスの解析を進めた。前年度までに、このトランスジェニックマウス胸腺細胞において Mamu-B*098の発現が見られること、また骨髄由来樹状細胞がウイルスリポペプチドを特異的T細胞に提示できることを示していたが、今年度はさらに機能的観点からの解析を行った。 脾臓における T細胞サブセットにおいて、 CD4陽性細胞や NKT細胞の数は野生型マウスと比較して差異を認めなかったのに対し、 CD8陽性T細胞数は Mamu-B*098トランスジェニックマウスにおいて優位に増加しており、 Mamu-B*098拘束性細胞傷害性T細胞の出現が示唆された。より詳細な解析を目指し、Mamu-B*098テトラマーの作製およびTAPノックアウトマウスとの交配を進め、これらをほぼ完了した。他方、第二のアカゲザルリポペプチド提示分子の同定と解析を進め、新たなアカゲザルMHCクラス1アリルを同定することに成功した。このMHCクラス1アリルについて、リコンビナントタンパク質を調製し、これを結晶化してX線結晶構造解析を進めたところ、Mamu-B*098では見られなかったリポペプチド抗原結合様式が観察された。とりわけ、前年度までに提唱していたFポケットにセリンあるいはスレオニンが結合する基本モデルが、このアリルには適用されないことがわかった。以上の結果は、リポペプチドを結合する能力を有するMHCクラス1分子群の多様性を示唆するものであり、従来の想定を超えたsizableな機能分子グループを構築している可能性が考えられた。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Lipopeptides: a novel antigen repertoire presented by major histocompatibility complex class I molecules2016

    • 著者名/発表者名
      Morita D, Sugita M
    • 雑誌名

      Immunology

      巻: 149 ページ: 139-145

    • DOI

      10.1111/imm.12646

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 「リポペプチド免疫応答」の発見とその分子機構の解明2016

    • 著者名/発表者名
      森田大輔、杉田昌彦
    • 学会等名
      第27回日本生体防御学会学術集会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2016-07-07 – 2016-07-09
    • 招待講演
  • [備考] 京大ウイルス研・杉田研究室

    • URL

      http://www.virus.kyoto-u.ac.jp/Lab/SugitaLab.html

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公開日: 2018-01-16  

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