公募研究
本研究課題では、細胞性粘菌などで見られるアメーバ運動において、局所的な膜電位変化が効率的な細胞運動とどのように関係しているかを分子レベルで明らかにすることを目的とし、膜電位の高時空間分解能イメージングにより、1細胞局所での自発的な膜電位ゆらぎの計測を行うことができる実験系の確立を目指した。これまでの研究によって、細胞性粘菌の自発的な膜電位変化を1細胞レベルで高感度に計測することが可能なイメージング手法を確立している。さまざまな細胞内イオン濃度と膜電位を同時計測することにより、膜電位変化に関わるイオンの特定にも至っている。また、オプトジェネティクスを応用した光操作手法を用いて自発的膜電位変化に関与している細胞内イオン濃度を制御することで、膜電位を人為的に操作することが可能となっている。光操作した膜電位変化に追従して細胞運動が変化することから、膜電位変化と細胞運動が直接的に関係していることが明らかとなってきている。本研究課題で開発や改良を行なった高感度での膜電位や細胞内イオンのイメージング手法は、広くさまざまな細胞に応用できることを目指しており、領域内の共同研究としてバクテアべん毛Ⅲ型輸送装置のイオン透過活性や(Minamino et al., 2016)、タンパク質の膜透過に働くSecDFのプロトン等活性の測定なども行なっている(Frukawa et al., 2017)。今後も、さまざまな研究対象に本研究の成果を適用していこうと考えている。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2017 2016 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件) 備考 (1件)
Bio-protocol
巻: 7 ページ: e2093
DOI:10.21769/BioProtoc.2093
巻: 7 ページ: e2092
DOI:10.21769/BioProtoc.2092
Methods in Molecular Biology
巻: 1593 ページ: 203-213
doi: 10.1007/978-1-4939-6927-2_16.
Scientific reports
巻: 7 ページ: 46723
DOI: 10.1038/srep46723
Cell Reports
巻: 19 ページ: 1-7
doi.org/10.1016/j.celrep.2017.04.030
mBio
巻: 7 ページ: e01911-16
doi:10.1128/mBio.01911-16.
http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/jpn/events/achievement/namba-20161206/