• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実績報告書

核内長鎖ノンコーディングRNAによる転写サイクル制御

公募研究

研究領域高精細アプローチで迫る転写サイクル機構の統一的理解
研究課題/領域番号 15H01349
研究機関東京大学

研究代表者

秋光 信佳  東京大学, アイソトープ総合センター, 教授 (40294962)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードRNA / 病原性微生物 / サルモネラ / ノンコーディングRNA
研究実績の概要

報告者は、ウイルス感染や病原性バクテリア感染に応答して発現増加する核内長鎖ノンコーディングRNAを同定し、病原体感染時のホスト細胞の応答(細胞レベルの自然免疫応答)、特に転写サイクルの制御おける核内長鎖ノンコーディングRNAの機能を分子レベルで解明することを目指した。
今回、報告者は細胞内寄生細菌であるサルモネラに感染させたHeLa細胞から得たtotal RNAを次世代シーケンサー(RNA-seq)解析することで多数の長鎖ノンコーディングRNAが発現増加することを確認した。このうち、以前に申請者が報告していた短寿命の核内長鎖ノンコーディングRNAであるnuclear short-lived noncoding transcripts (nSLiTs)に焦点を当てて、解析を進めた。さらに、nSLiTsのうち、特にエンハンサー領域から発現する転写産物に注目したところ、サルモネラ感染で発現増加する145種類のnSLiTsのうち26種類がエンハンサー領域から発現していることが判明した。26種類のなかからnSLiT16217を選択してノックアウトしたところ、nSLiT16217ノックアウトHeLa細胞はサルモネラ高感受性となった。さらに、nSLiT16217に隣接する遺伝子である免疫関連遺伝子はサルモネラ感染で転写活性したいたが、nSLiT16217ノックアウト細胞ではサルモネラに感染しても隣接遺伝子の転写活性化は起きなくなっていた。この結果は、サルモネラ感染によるnSLiT16217隣接遺伝子の転写制御にnSLiT16217が重要な役割を持つことを示唆している。
以上の研究により、病原性微生物の感染をモデル系として、核内長鎖ノンコーディングRNAがエンハンサー機能の制御において重要な役割を持つという貴重なデータを得た。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [国際共同研究] Aarhus University(ベルギー)

    • 国名
      ベルギー
    • 外国機関名
      Aarhus University
  • [雑誌論文] A GC-rich sequence feature in the 3’ UTR directs UPF1-dependent mRNA decay in mammalian cells2017

    • 著者名/発表者名
      Imamachi N., Salam K.A., Suzuki Y. and Akimitsu N.
    • 雑誌名

      Genome Research

      巻: 27 ページ: 407-418

    • DOI

      10.1101/gr.206060.116

    • 査読あり
  • [学会発表] 核内RNA分解抑制を通じた自然免疫応答制御2016

    • 著者名/発表者名
      今村亮俊、高屋明子、石田洋一、長浜正巳、鈴木穣、山本友子、秋光信佳
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      神奈川県横浜市パシフィコ横浜
    • 年月日
      2016-11-30
  • [学会発表] 核内長鎖ノンコーディングRNAを介した病原体抵抗機構2016

    • 著者名/発表者名
      今村亮俊、高屋明子、石田洋一、長浜正巳、鈴木穣、山本友子、秋光信佳
    • 学会等名
      日本生化学会
    • 発表場所
      宮城県仙台市仙台国際センター
    • 年月日
      2016-09-23
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi