今後の研究の推進方策 |
今後、筋線維芽細胞の貪食が生体に及ぼす影響を調べるに当たっては、筋線維芽細胞に特異的なpromoter/enhancerが必要となる。これまで、そのようなpromoterとしてはαSMA, TCF21などの遺伝子のpromoterが使用されてきた。しかしながら、例えばαSMAは正常な心臓において血管平滑筋にすでに強く発現しているなど、特異性、発現時期の観点から筋線維芽細胞に特異的とは言い難い。申請者は、筋線維芽細胞に分化すると発現量が顕著に上昇する受容体分子を見出した。この分子は正常な心臓には全く発現していない。従って、この分子のpromoter領域を単離すれば、既存のものに比べ、より優れた筋線維芽細胞特異的なpromoterになると考えられることから、このpromoterの同定を試みる。 一方で、心臓の筋線維芽細胞で得られた知見がその他の臓器の筋線維芽細胞についても当てはまるかについて検討する。
|