公募研究
「骨と腎臓」の機能連関は、生体の低酸素応答の要となる制御基盤である。両臓器を結びつけるホルモンの一つに、エリスロポエチン(Epo)があり、その作用は、単に赤血球の産生亢進だけでなく、造血の場を司る骨の代謝にも関与する。Epoによる骨代謝制御は、破骨細胞による骨破壊の促進を伴う。しかしながら、破骨細胞自身は、Epoの受容体を発現しておらず、その作用は間接的と不明な点が多い。そこで、本研究では、Epoによる骨髄内酸素環境の調節を介した破骨細胞制御の是非を検証する。本年度では、破骨細胞分化に好気的代謝がかかわることを明らかにした。さらに、好気的代謝に伴って産生亢進されるS-アデノシルメチオニンが破骨細胞制御の重要なregulatorとなることを実証した。
2: おおむね順調に進展している
研究計画通り遂行し、破骨細胞制御における好気的代謝の重要性を明らかにしたため。
今後は、引き続き研究計画通り取り組み、骨髄内酸素環境の実体解明、並びに骨髄内酸素環境と破骨細胞制御との関係性の解明に取り組む。
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Molecular and Cellular Biology
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