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2015 年度 実績報告書

非コードRNAとの結合を介したMediator複合体による転写制御機構の解明

公募研究

研究領域ノンコーディングRNAネオタクソノミ
研究課題/領域番号 15H01471
研究機関大阪大学

研究代表者

河原 行郎  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80542563)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード転写 / 非コードRNA / 精神遅滞 / 子宮筋腫 / RNA代謝
研究実績の概要

Mediatorの転写時における役割を明らかにするため、サブユニットに結合するRNAの同定を開始した。始めに内在性のサブユニットを標的としてPAR-CLIP法を実施した。本手法は、紫外線照射によりタンパク質とRNAを架橋するため、低バックグランドに結合RNAが回収することができ、また情報解析と組み合わせることで1塩基解像度で結合部位を同定できる。しかし、用いた培養細胞は標的としたサブユニットの発現レベルが高くなく、またあらゆる市販の抗体を試したが、効率的に免疫沈降可能な抗体は得られなかった。このため、タグ付きMediatorサブユニットに切り替えることとし、Haloタグを付加したサブユニットをHEK293T細胞に発現させ、再度PAR-CLIP法を実施した。その結果、サブユニットにRNAが結合していることが確認できた。通常は、次にサブユニットに結合するRNAを回収し、網羅的シーケンスのためのラブラリー作成に移行するのだが、MED12等のサブユニットが高分子量であったため、通常のプロトコールでは結合RNAの回収効率が著しく低いことが判明した。このため、プロトコールの改良を行い、高分子サブユニットの転写効率を上げることで、RNAの回収率を上げることに成功した。回収後に作成したライブラリーの予備的解析では、結合RNAには2種類程度の長さの異なるRNAが混在していることが明らかとなった。現在ライブラリーを作成して、網羅的シーケンスを行っている最中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

MediatorサブユニットへのPAR-CLIPを行い、ライブラリーを作成することができた。現在シーケンス中であることから、概ね計画通りに成功していると言える。

今後の研究の推進方策

シーケンス後の情報解析によって、mediator複合体に結合するRNAの性状を明らかにする。そこから機能を予測し、実験的な検証を行う。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] CLIP法とその改良法によるタンパク質結合RNAの高解像度解析2016

    • 著者名/発表者名
      河原行郎
    • 雑誌名

      実験医学(別冊)

      巻: 1 ページ: 149-158

  • [雑誌論文] 自己免疫疾患とRNA編集2015

    • 著者名/発表者名
      三宅浩太郎, 中濱泰祐, 河原行郎
    • 雑誌名

      実験医学(増刊)

      巻: 33(20) ページ: 3339-3344

  • [雑誌論文] 神経疾患をmicroRNAで診断する2015

    • 著者名/発表者名
      河原行郎
    • 雑誌名

      Clinical Neuroscience

      巻: 33(11) ページ: 1302-1304

  • [雑誌論文] マイクロRNA2015

    • 著者名/発表者名
      余越萌, 河原行郎
    • 雑誌名

      生体の科学

      巻: 66(5) ページ: 478-479

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公開日: 2017-01-06  

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