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2016 年度 実績報告書

一時停止状態にある翻訳の再開を保証する機構の解明

公募研究

研究領域新生鎖の生物学
研究課題/領域番号 15H01542
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

吉久 徹  兵庫県立大学, 生命理学研究科, 教授 (60212312)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード翻訳停止 / 翻訳再開 / mRNA品質管理 / minor tRNA / HAC1
研究実績の概要

翻訳の一時停止と適切なキューに基づく機動的翻訳制御は、新生鎖のフォルディング等の多様な翻訳活動に必要である。翻訳の一時停止には、mRNAの2次構造依存、rare codon依存等と幾つかの機構があるが、能動的な翻訳再開の機構が明らかになっている例は少ない。さらに翻訳停止mRNAは、No-Go Decay(NGD)という品質管理に曝されており、生物は機動的翻訳停止とNGDを巧妙に使い分けていると考えられる。我々は機動的翻訳停止に対する翻訳再開機構やこれと共役したNGDのON-OFF機構が存在する、もしくは、確率的な翻訳再開タイミングとNGD発動のタイミングが微妙にバランスされていると推測し、そのような機構の解明を目指し、酵母を用いた分子遺伝学的な解析計画を立案し、今年度は以下の課題に取り組んだ。
小胞体ストレス応答に関わるHAC1 mRNA前駆体は細胞質スプライシングを鍵イベントして翻訳を再開するまで、安定な翻訳停止状態にある。Rlg1は細胞質スプライシングの際にエキソン連結に関わるRNA ligaseだが翻訳再開に関わる事が判っている。今回多数のrlg1変異の解析から、Rg1は非翻訳状態のHAC1 mRNA前駆体の安定化にも関わることが示された。HAC1 mRNA前駆体の安定化不全、または、HAC1 mRNA成熟体の翻訳再開不全を示すrlg1変異の多コピーサプレッサーが多数単離されており、翻訳停止時のRNA品質管理回避に関わると思しき因子や翻訳再開に関わる因子群が同定されつつある。他方、codon依存の翻訳停止/遅延を理解するには翻訳時のtRNAの利用可能状況、即ちtRNA量の絶対定量が必要となる。このためtRNAの3'末端を配列特異的に標識する方法を確立した。この手法により、炭素源等の栄養状態や生育状態によって、tRNA種の量比が変化する事が明らかとなった。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

備考

分子機械学分野ホームページ
http://www.sci.u-hyogo.ac.jp/life/biomecha/MolBioMech_Top/Welcome.html

研究成果

(5件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 学会発表

  • [雑誌論文] Mortion analysis and ultrastructural study of a colonial diatom, Bacillaria paxillifer.2016

    • 著者名/発表者名
      Yamaoka, N., Suemoto, Y., Yoshihisa, T., and Sonobe, S.
    • 雑誌名

      Microscopy

      巻: 65 ページ: 211-221

    • DOI
      doi.org/10.1093/jmicro/dfv375
    • 査読あり
  • [学会発表] 真核細胞におけるtRNAのダイナミクスと、真核細胞のtRNAダイナミズムに対するロバストネス2016

    • 著者名/発表者名
      吉久徹、永井陽久、森滉平、河野龍之進
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2016-11-30 – 2016-12-02
  • [学会発表] 出芽酵母における各isodecoder tRNAの絶対定量2016

    • 著者名/発表者名
      永井陽久、森滉平、吉久徹
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2016-11-30 – 2016-12-02
  • [学会発表] Dynamics of tRNA in eukaryotic cells, and their robustness against tRNA dynamism2016

    • 著者名/発表者名
      Akihisa Nagai, Kohei Mori, Ryunoshin Kohno and Tohru Yoshihisa
    • 学会等名
      Nascent Chain Biology
    • 発表場所
      富士レイクホテル(山梨県南都留郡)
    • 年月日
      2016-09-01 – 2016-09-03
    • 国際共著/国際学会である
  • [学会発表] Ssa2p, one of the major cytosolic Hsp70s, acts as a nuclear import carrier for tRNAs in budding yeast.2016

    • 著者名/発表者名
      Akira Takano, Takuya Kajita, Makoto Mochizuki, Toshiya Endo, and Tohru Yoshihisa
    • 学会等名
      RNA 2016
    • 発表場所
      京都国際会館(京都府京都市)
    • 年月日
      2016-06-28 – 2016-07-02
    • 国際共著/国際学会である

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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