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2016 年度 実績報告書

老化神経細胞モデルによる神経変性疾患発症機構の解析

公募研究

研究領域脳タンパク質老化と認知症制御
研究課題/領域番号 15H01561
研究機関長崎大学

研究代表者

松本 弦  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 講師 (50415303)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード神経老化 / 選択的オートファジー
研究実績の概要

認知症含む神経変性疾患の多くが晩期発症性であることは、神経細胞の老化が神経変性疾患の発症に密接に関係していることを強く示唆しているが、神経老化と神経変性を関連付ける分子機構についてはほとんどわかっていない。我々は、神経老化によるタンパク質分解機構の変容の分子機構を理解するため、初代培養神経細胞の長期間培養法を開発し、神経細胞の老化をin vitroで解析することを試みている。従来、初代培養神経細胞は1ヶ月程度しか培養できないとされてきたが、培養条件等を検討し、6ヶ月以上の長期間に渡る長期培養法を考案した。その結果、従来の初代培養神経細胞ではみられなかった、神経細胞の老化現象をin vitroで再現することに成功した。長期培養した神経細胞では、培養開始後4ヶ月 (16週齢)を過ぎると老化マーカーの一つであるリポフスチンが蓄積し始めることがわかった。老化に伴う神経細胞の遺伝子発現の変化について、既知の老化関連遺伝子群の遺伝子発現をqPCR法により定量したところ、細胞老化により増減すると言われている遺伝子群(カテプシンD, SirT1, REST/NRSF, RanBP17, Bag3など)の発現変化が報告どおりに確認することができた。また、選択的オートファジーのアダプタータンパク質の発現量には変化がなかったことから、老化神経細胞では選択的オートファジーによる凝集性タンパク質分解は老化神経細胞においても、働いていることが示唆された。これらの結果などから、長期培養神経細胞が老化神経細胞としての特徴を有する実験モデルとなりうると考えられる。今後この実験系を用いて、神経老化による神経変性の分子機構の解明を目指したいと考えている。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] マウス初代培養神経細胞の長期培養による老化神経細胞モデルの構築2017

    • 著者名/発表者名
      淵野萌子、松本弦、村井清人、森望
    • 学会等名
      第122回日本解剖学会 3P-15
    • 発表場所
      長崎大学医学部 長崎県長崎市
    • 年月日
      2017-03-30 – 2017-03-30
  • [学会発表] アシルドーパミンによるプロテアソーム阻害を伴わないアグリソーム形成2017

    • 著者名/発表者名
      天野貴徳、松本弦、伊野部智由、村井清人、貫名信行、森望
    • 学会等名
      第122回日本解剖学会 1STpmE-5
    • 発表場所
      長崎大学医学部 長崎県長崎市
    • 年月日
      2017-03-28 – 2017-03-28
  • [学会発表] 超解像顕微鏡でみる神経細胞のアグリファジー2016

    • 著者名/発表者名
      松本 弦
    • 学会等名
      第35回日本認知症学会学術集会 シンポジウム4「神経病理学と新技術」
    • 発表場所
      東京国際フォーラム 東京都千代田区
    • 年月日
      2016-12-01 – 2016-12-01
    • 招待講演
  • [学会発表] タンパク質分解の障害を伴わずにアグリソーム形成を誘導する脳内物質2016

    • 著者名/発表者名
      松本 弦
    • 学会等名
      第39回日本分子生物学会年会 シンポジウム「神経変性疾患研究の最前線:蛋白質分解の観点から神経変性をみなおす」
    • 発表場所
      パシフィコ横浜, 神奈川県横浜市
    • 年月日
      2016-11-30 – 2016-11-30
    • 招待講演
  • [図書] 脳内環境辞典2017

    • 著者名/発表者名
      高橋良輔 他編
    • 総ページ数
      156
    • 出版者
      メディカルドゥ

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公開日: 2018-01-16  

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