公募研究
優性遺伝パーキンソン病(PD)の原因分子であるLeucine-Rich Repeat Kinase 2(LRRK2)に変異をもつ患者は、孤発性PDと類似した特徴を示すことに加え、認知症の併発が一部で報告されている。そのためLRRK2は、認知症の発症にも何らかの影響を及ぼすことが考えられる。申請者は、LRRK2に変異をもつPD患者から樹立したiPS細胞を用いた病態モデルの確立を目指し、研究を進めてきた。本年度は、TALENによるゲノム編集技術を用いてLRRK2-iPSCの遺伝子変異を修復したisogenic iPS細胞(TALEN-iPSC)を樹立した。その後、15日間(短期培養)および166日間(長期培養)培養したI2020T LRRK2-iPSCおよびTALEN-iPSC由来神経細胞における3リピートおよび4リピートタウの発現に関して、RT-PCRとウエスタンブロットを用いて解析した。その結果、短期培養における各iPSC由来神経細胞は、3リピートタウのみの発現を示したが、長期培養においては4リピートタウの発現が増加していた。これより、長期培養におけるiPSC由来神経細胞が、病態解析のツールとなりうることが確認された。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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