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2016 年度 実績報告書

磁性ナノ粒子を用いた人工繊毛によるメタクロナール波の発現

公募研究

研究領域生物多様性を規範とする革新的材料技術
研究課題/領域番号 15H01600
研究機関九州大学

研究代表者

津守 不二夫  九州大学, 工学研究院, 准教授 (10343237)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード生体模倣 / 生体規範 / 繊毛 / アクチュエータ / 磁性粒子
研究実績の概要

微生物の表面や哺乳動物の気管には繊毛状の構造が絨毯のように生えており,この個々の繊毛構造が往復運動を行うことにより,流体の搬送や吸入した異物の搬送除去といった機能を実現している.本研究ではこのような繊毛を人工的に再現することを目的としている.
利用する材料は磁性粒子を分散させたゴム材料である.すなわち磁性ゴム材料と言える.この材料は柔軟であり,外部磁場により駆動することが可能である.繊毛状の構造をこの材料で作製し,磁場による駆動を行った.
一つ目の成果として,簡単な回転磁場の印加により生体と同様の挙動を示す人工繊毛を駆動できたことである.微細な領域では行きと帰りで異なる動きをすることにより初めて流れを起こすことが可能となる.この方法で自然界の動きを模倣することに成功した.
二つ目の成果としては,メタクロナール波の実現である.天然の繊毛群は稲穂が風になびくように,その動きの位相を伝播させながら駆動している.この位相の伝播により流体搬送効率が上昇することは,流体解析を使った研究により既に知られているが,微細構造で実現することは困難であった.本研究ではゴム材料を硬化中に磁場を印加することにより,各繊毛に磁気的な異方性を付与することにより,同一の磁場中で異なる位相の運動を行う人工繊毛を開発することに成功した.これは微細レーザ加工装置を組み合わせた新たに提案した手法を用いることにより初めて実現したものである.

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件)

  • [雑誌論文] Metachronal wave of artificial cilia array actuated by applied magnetic field2016

    • 著者名/発表者名
      Fujio TSUMORI, Ryuma Marume, Akinori Saijou, Kentaro Kudo, Toshiko Osada, Hideshi Miura
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Applied Physics

      巻: 55 ページ: 06GP19

    • DOI

      10.7567/JJAP.55.06GP19

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Development of three-dimensional printing system for magnetic elastomer with control of magnetic anisotropy in the structure2016

    • 著者名/発表者名
      Fujio TSUMORI, Hidenori Kawanishi, Kentaro Kudo, Toshiko Osada, Hideshi Miura
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Applied Physics

      巻: 55 ページ: 06GP18

    • DOI

      10.7567/JJAP.55.06GP18

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 磁性柔軟材料を利用した4次元プリンティング技術の開発と応用2016

    • 著者名/発表者名
      津守不二夫
    • 学会等名
      マイクロ接合研究委員会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2016-12-09 – 2016-12-09
    • 招待講演
  • [学会発表] 磁性ゴム材料を用いた人工繊毛とその挙動2016

    • 著者名/発表者名
      津守不二夫
    • 学会等名
      エコデザイン・プロダクツ&サービスシンポジウム2016
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2016-12-07 – 2016-12-07
    • 招待講演
  • [学会発表] 材料異方性パターニングによる4次元プリンタ2016

    • 著者名/発表者名
      津守不二夫
    • 学会等名
      第2回日本機械学会イノベーション講演会(iJSME2016)
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2016-11-24 – 2016-11-24
    • 招待講演
  • [学会発表] Development of artificial cilia actuated by applied magnetic field2016

    • 著者名/発表者名
      Fujio TSUMORI, Ryuma MARUME, Akinori SAIJOU
    • 学会等名
      The 8th KAIST - Kyushu University Joint Workshop
    • 発表場所
      韓国
    • 年月日
      2016-09-23 – 2016-09-23
    • 国際学会
  • [学会発表] 磁性粒子分散エラストマーを用いた4Dプリンティングプロセスの開発2016

    • 著者名/発表者名
      津守 不二夫, 工藤健太郎, 長田 稔子
    • 学会等名
      日本機械学会年次大会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2016-09-14 – 2016-09-14

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公開日: 2018-01-16  

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