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2015 年度 実績報告書

駆動関節を有する人工肢の運動学習過程における身体表現変容因子の同定

公募研究

研究領域脳内身体表現の変容機構の理解と制御
研究課題/領域番号 15H01662
研究機関名古屋大学

研究代表者

長谷川 泰久  名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70303675)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード知能ロボティクス / 脳・神経
研究実績の概要

本論文では人工拇指を製作し、それを用いた物体搬送作業において、触覚フィードバックの有無による作業性の比較を行った。まず,触覚センサを備えた身体拡張拇指(ERT)と親指位置計測装置(TMC)、電気刺激装置を製作し、ERTを用いボルトのピッキング実験を行った。この作業は、テーブル上の9本のボルトを被験者は左手小指・薬指とロボット拇指を使い掴み、右側の所定の位置に置く。9本のボルトを移動する作業を1セットとし、電気刺激による触覚フィードバックが有る場合で10セット、触覚フィードバックが無い場合で10セットの合計20セット行った。電気刺激による触覚フィードバックが有る場合はタスク処理時間が7.2%短くなった。また、ピッキング時の把持失敗回数は触覚フィードバックが無い場合では平均2回であったのに対して、フィードバックが有る場合はどの被験者も0回であった。この結果は触覚フィードバックが把持状態を的確に伝えることができ、ERTをより正確に操作には重要であると言える。また、実験後のアンケートでは被験者のほぼ全員が「電気刺激がある方が操作がしやすかった。」、「電気刺激が触覚のように感じた。」と回答した。アンケートの質問項目以外も触覚フィードバック有りの場合では、「実験後、右親指を動かすと左指が勝手に動いてしまった。」、「右親指が左手に移動したような感覚があった。」、「右腕がなくなるような感覚になった」といった意見が被験者から寄せられ、電気刺激による感覚フィードバックの効果を確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

触覚センサを備えた身体拡張拇指(ERT)と親指位置計測装置(TMC)、電気刺激装置を製作し、ERTを用いボルトのピッキング実験を行うなど、当初の計画以上に進展している。

今後の研究の推進方策

本実験では,触覚フィードバックの重要性について確認したが,今後は,本人工拇指の操作訓練を重ねることによる「操作性向上」と人工拇指の「身体化レベル」の計測を行い,その身体表現変容因子について検討を行う.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 153Improvement of Operability of Extra Robotic Thumb Using Tactile Feedback by Electrical Stimulation2015

    • 著者名/発表者名
      Masafumi Sobajima, Yuichiro Sato, Wang Xufeng, and Yasuhisa Hasegawa
    • 学会等名
      2015 International Symposium on Micro Nano Mechatronics and Human Science
    • 発表場所
      Nagoya University
    • 年月日
      2015-11-23 – 2015-11-25
    • 国際学会

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公開日: 2017-01-06  

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