公募研究
本研究では、アクチン細胞骨格の動的秩序形成機構とその細胞機能について研究を実施し、以下の結果を得た。1、細胞の力覚応答におけるアクチン骨格動的秩序の機能解析:細胞に対する張力刺激依存的なRhoAの活性化に関与するRho-GEFとして同定したSoloについて、結合タンパク質を解析し、SoloはケラチンK8/K18に加えて、ヘミデスモソーム構成タンパク質であるインテグリンbeta4と結合することを見出し、結合領域を特定した。また、SoloやケラチンK18の発現抑制やROCKの阻害剤によって、ヘミデスモソーム形成が抑制されることを見出した。また、シリコーン膜を使ったシワ形成アッセイによって、Soloは張力の発生する部位に集積することを見出した。2、3次元組織構築におけるアクチン骨格動的秩序の機能解析:乳腺上皮由来MCF10A細胞をマトリゲル内で3次元培養すると腺房が形成されるが、Soloの発現抑制によって腺房形成が阻害されることを見出した。また、腎上皮由来MDCK細胞をHGF存在下にコラーゲンゲル内で3次元培養すると、管腔様構造を形成するが、SoloやケラチンK18の発現抑制によって、管腔構造の球形化と内腔体積の増加が起こることを見出した。また、管腔の内腔側及び外側の領域で二重リン酸化ミオシン軽鎖(ppMLC)の低下が認められた。また、ケラチン繊維の配向変化が認められた。これらの結果から、Soloは、管腔形成において、細胞周辺の収縮力やケラチン繊維の配向を制御し、管腔の長い形状と内腔の体積の制御に関与していることが示唆された。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)
J. Leukocyte Biol.
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
10.1002/JLB.4A0617-251RR
PLoS One
巻: - ページ: e0195124
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http://www.biology.tohoku.ac.jp/lab-www/mizuno_lab/