研究領域 | 3次元半導体検出器で切り拓く新たな量子イメージングの展開 |
研究課題/領域番号 |
16H00947
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
小野 篤史 静岡大学, 電子工学研究所, 准教授 (20435639)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 電子デバイス・機器 / 応用光学・量子光工学 |
研究実績の概要 |
本研究目的は,色純度が極めて高く,ワイドレンジにロスレスフィルタリング機能を有するイメージセンサを開発することである.前回の公募研究成果をもとに,主に可視光+近赤外光のイメージセンサを同一チップ上に作製することにより,画像認識力を向上すると共に,システムサイズを大幅に小型化した可視・不可視イメージセンサを開発する.本研究目的を実現するため,波長選択,集光,光局在を可能にするプラズモニックデバイスを提案した. 本年度は,提案プラズモニックデバイスをガラス基板上に作製し,R, G, B, NIRの波長弁別特性を実証した.さらに,狭帯域な波長弁別性により,R, Gの中間色のY(黄色)の波長弁別性も得られることを明らかにした.本成果は,可視光領域の色度認識力を大幅に高めるイメージセンサ実現可能性を示唆する極めて重要な成果である.本研究課題を通じて,提案プラズモンフィルタによるマルチバンドイメージセンサの開発が期待されるという新たな波及効果が得られた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画に即して可視-近赤外プラズモンフィルタを作製し,フィルタ特性を実証した.可視光領域においては,R, G, Bに加えてYのフィルタ特性も得られることを実証し,新たな知見を得た.イメージセンサを模した2x2フォトダイオードアレイ上にR, G, B, NIRに対応したプラズモンフィルタを試作した.
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今後の研究の推進方策 |
可視から近赤外にかけて波長掃引可能な照射光学系を構築し,プラズモンフィルタを実装したフォトダイオードの感度特性を計測する.各プラズモンフィルタの構造の工夫および屈折率マッチングにより透過率の向上を図る.Solar-blindな近赤外波長域のプラズモンフィルタを設計,作製し,プラズモンフィルタが距離計測イメージセンサに適することを実証する.さらに紫外域,赤外域へとプラズモンフィルタの適用波長範囲を拡張し,領域グループの各班と連携を取りながら模索する.
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