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2016 年度 実績報告書

ニュートリノ振動を用いた地球深部の化学組成構造の測定

公募研究

研究領域核-マントルの相互作用と共進化~統合的地球深部科学の創成~
研究課題/領域番号 16H01114
研究機関東京大学

研究代表者

武多 昭道  東京大学, 地震研究所, 助教 (30589271)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードニュートリノ / 信号増幅器 / プリアンプ
研究実績の概要

1a.高速低ノイズプリアンプの開発に成功した。また、それを用いた光検出器の性能評価を行った。光検出器の時間分解能は2nsから1nsに、信号雑音比率は7から15に向上した。同じ口径の既存の光検出器と比較して、2倍の時間分解能、4倍程度の電荷分解能を持つこととなり、同一口径では史上最高性能の光検出器の開発に成功した。本研究で開発したプリアンプは、寄生容量の大きな検出器からの、遅延を伴う電流信号読み出しに有用であり、同種の他の研究にも応用が可能である。
1b.安価・低雑音・低消費電力の高圧電源の開発を行った。既存の高圧電源と比較して、消費電力を1/3に低減することに成功した。
1c.新型光検出器の低温での特性評価を行った。低温では半導体ゲインが増大し、信号雑音比率が向上すること、熱電子に起因する暗電流が減少することが分かった。
上記をまとめると、光検出器に必要な要素の開発をすべて終え、光検出器単体の詳細な特性評価が可能な状態となった。室温における動作試験では、新型光検出器は多くの側面で史上最高性能を示し、我が国の将来の学術研究に資することが分かった。
2. 国内外での国際会議発表を通じて、本研究の周知に努め、地球科学者のみならず、多くの物理学者に本研究が認知されることとなった。研究の周知は、新たな競争相手を生むという不利益もあるが、本研究を実現する上で、重要なプロセスである。本研究に関連する論文が複数出版され、学術分野として発展しつつある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

プリアンプの開発の際に、検出器からプリアンプまでの遅延量が無視できないということが分かり、設計の変更が必要となったため。

今後の研究の推進方策

信号読み出し回路の製作、高圧電源の特性評価、統合試験を行い、新型光検出器の有用性を示す。研究成果を論文にまとめる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] Geophysical application of neutrino oscillation2017

    • 著者名/発表者名
      A. Taketa, C. Rott
    • 学会等名
      35th International Cosmic Ray Conference, Busan, Korea
    • 国際学会
  • [学会発表] Geophysics using neutrino oscillations2017

    • 著者名/発表者名
      A. Taketa, C. Rott
    • 学会等名
      18th Lomonosov Conference, Moscow, Russia
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Spectrometry of the Earth using neutrino oscillations2016

    • 著者名/発表者名
      A. Taketa, C. Rott
    • 学会等名
      EGU General Assembly 2016, held 17-22 April, 2016 in Vienna Austria, id. EPSC2016-16522
    • 国際学会

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公開日: 2018-12-17  

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