公募研究
当該計画ではハイパワーレーザー衝撃圧縮の方法を用いて、地球核・マントルのダイナミクス、冷却進化などの解明に重要な外核の輸送特性に実験的にアプローチすることを目標に研究を推進した。ハイパワーレーザーの方法が得意とする超高温高圧の生成法を生かして、地球外殻条件の液体鉄合金の生成と観測に応用した。大阪大学レーザー科学研究所のハイパワーレーザーを用いてレーザー衝撃超高圧実験を行い、約150 - 450 GPa範囲の圧力条件における液体状態の鉄合金の生成を実証した。圧力の決定は多チャンネルの線結像型速度干渉計を用いて行った。酸化マグネシウムを圧力保持のショックウィンドウに用いた独自のターゲットを開発し、圧力と同時に光反射率を時間分解して測定した。酸化マグネシウムの高温高圧における基礎光学特性については独立な実験により明らかにすることに成功した。シリコンを含有した鉄シリコン合金試料の作成に、パリ大学の研究グループと共同で取り組み、シリコン含有量と密度の再現性を確認した。比較のために、約50 GPaの固体鉄状態における光反射率も測定した。その結果、ショック圧縮下の固体鉄および液体鉄の反射率に有意な変化が見られない反面、高温高圧の液体鉄合金では250 GPaの領域で得意な反射率の振る舞いを明らかにできた。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 2件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (47件) (うち国際学会 20件、 招待講演 7件)
レーザー研究
巻: 45(8) ページ: 513-517
Phys. Plasmas
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