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2017 年度 実績報告書

オートファジー破綻がもたらす病態のNrf2を標的とした治療戦略

公募研究

研究領域オートファジーの集学的研究:分子基盤から疾患まで
研究課題/領域番号 16H01190
研究機関東北大学

研究代表者

田口 恵子  東北大学, 医学系研究科, 講師 (20466527)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードNrf2 / オートファジー / がん
研究実績の概要

Nrf2は多くの下流遺伝子の発現を制御する転写因子である。Nrf2の活性はユビキチンリガーゼアダプター分子であるKeap1によって負に制御されている。Keap1に結合したNrf2は、ユビキチン化されてタンパク質分解を受ける。タンパク質分解機構のひとつとして、プロテアソームと並んでオートファジーが知られている。我々はこれまでに、Keap1タンパク質がオートファジーによって分解されることを明らかにしている。肝臓においてオートファジーの機能が破綻すると、本来分解されるべきp62タンパク質やユビキチン化タンパク質が異常蓄積する。p62はKeap1とNrf2の結合を妨げるため、オートファジーの機能が破綻した肝臓ではNrf2が活性化する。オートファジーの機能が破綻したマウス肝臓は、肝腫瘍を形成する。この肝腫瘍の形成には、オートファジーの破綻により活性化したNrf2が関与することを示した。Nrf2の活性は主にKeap1によって制御されているが、二次的なNrf2の制御系として、リン酸化されたNrf2がbTrCPによってユビキチン化を受けることが最近報告された。そこで、オートファジーの機能が破綻したマウスの肝臓において、Nrf2のリン酸化に関わるシグナルカスケードとしてAktのリン酸化を調べたところ、オートファジーの破綻によりAktのリン酸化が亢進していることが明らかとなった。よって、オートファジーの機能が破綻した際におこるNrf2の活性化メカニズムとして、p62タンパク質の蓄積に加えて、AktシグナルカスケードによるNrf2リン酸化の抑制によるNrf2タンパク質分解の抑制が考えられた。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] The KEAP1-NRF2 system in cancer2017

    • 著者名/発表者名
      Taguchi K, Yamamoto M
    • 雑誌名

      Front Oncol

      巻: 7 ページ: 85

    • DOI

      10.3389/fonc.2017.00085

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] オートファジーとKeap1-Nrf2システム2017

    • 著者名/発表者名
      田口恵子
    • 学会等名
      第44回日本毒性学会学術年会
  • [学会発表] Nrf2 activation acquired in a transition from steatosis to liver cancer2017

    • 著者名/発表者名
      Keiko Taguchi, Risa Ichinohe, Masayuki Yamamoto
    • 学会等名
      2017 International Congress Obesity and Metabolic Syndrome (ICOMES2017)
    • 国際学会 / 招待講演
  • [備考] 東北大学 大学院医学系研究科 医化学分野

    • URL

      http://www.dmbc.med.tohoku.ac.jp/official/index.html

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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