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2017 年度 実績報告書

レム睡眠の操作が可能なマウスを用いた睡眠の質が記憶に及ぼす影響の解明

公募研究

研究領域多様性から明らかにする記憶ダイナミズムの共通原理
研究課題/領域番号 16H01264
研究機関筑波大学

研究代表者

林 悠  筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 准教授 (40525812)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード睡眠 / 記憶学習 / マウス
研究実績の概要

哺乳類の睡眠は、レム(急速眼球運動)睡眠とノンレム睡眠から構成され、どちらもユニークな脳活動を伴う。レム睡眠は夢を生じることから注目され、古くから記憶学習や情動への関与が提唱されてきた。しかしながら決定的な証拠がなかった。そこで本研究では、これまでにレム睡眠を正負に制御するニューロンの双方を同定したことを活かし、レム睡眠が記憶学習に関わるか否かの検証を目指してきた。単純に被験体がレム睡眠に陥ったら起こす、という方法では、起こすための刺激そのものが大きなストレスとなり、レム睡眠の影響と区別することが難しい。そこで私たちは、外部からの刺激に依ることなく、長期的にレム睡眠を阻害できるマウスを確立し、記憶学習への影響を検討した。そのために、脳幹橋において、レム睡眠の維持に重要なニューロン群に選択的にCre遺伝子を発現するトランスジェニックマウスを作製して、Cre依存的に細胞死誘導遺伝子DTAを発現するウイルスベクターを局所的に注入することで、これらのニューロン群を遺伝学的に破壊した。その結果、数週間にわたって高効率でレム睡眠を減少させることに成功した。
昨年度、行動実験を行うための実験系の確立に取り組んだことを活かし、上記のレム睡眠長期減少マウスの行動について解析した。その結果、情動記憶学習(Contextual- and auditory-fear conditioning test)や弁別記憶学習(Novel object recognition test)など実験系で異常が検出された。これらの結果は、レム睡眠が記憶学習や情動に影響を及ぼすメカニズムの解明へとつながるものと期待される。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2018 2017 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 4件、 招待講演 7件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Sleep in vertebrate and invertebrate animals, and insights into the function and evolution of sleep2017

    • 著者名/発表者名
      Miyazaki Shinichi、Liu Chih-Yao、Hayashi Yu
    • 雑誌名

      Neuroscience Research

      巻: 118 ページ: 3~12

    • DOI

      10.1016/j.neures.2017.04.017

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] 睡眠制御ニューロンの同定と操作による睡眠のメカニズムと意義の解析2018

    • 著者名/発表者名
      林悠
    • 学会等名
      第一回 三融会・武田神経科学シンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] 睡眠負債はなぜ脳に悪い?2018

    • 著者名/発表者名
      林悠
    • 学会等名
      脳とこころの研究第三回公開シンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] レム睡眠の意義とメカニズム ~遺伝学・発生からのアプローチ~2017

    • 著者名/発表者名
      林悠
    • 学会等名
      生理研研究会情動研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] Genetic dissection of the brainstem REM sleep center2017

    • 著者名/発表者名
      Yu Hayashi
    • 学会等名
      9th Optogenetics Research Society Japan International Symposium
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Analyses of neurons regulating REM/NREM sleep and implications for the function & evolution of sleep2017

    • 著者名/発表者名
      Yu Hayashi
    • 学会等名
      ZEN Symposium
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Identification of REM/non-REM sleep regulating neurons & insights to the function of REM sleep2017

    • 著者名/発表者名
      Yu Hayashi
    • 学会等名
      Tsukuba Global Science Week 2017
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Identification of REM/non-REM sleep regulating neurons and insights to the roles of REM sleep2017

    • 著者名/発表者名
      Yu Hayashi
    • 学会等名
      Neuro2017
    • 国際学会 / 招待講演
  • [備考] 筑波大学・国際統合睡眠医科学研究機構 (WPI-IIIS)・林研究室ウェブサイト

    • URL

      http://hayashi.wpi-iiis.tsukuba.ac.jp/index.html

  • [備考] 筑波大学・国際統合睡眠医科学研究機構 (WPI-IIIS)

    • URL

      https://wpi-iiis.tsukuba.ac.jp/japanese/

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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