研究実績の概要 |
(1) ヒストンバリアントを含むクロマチンマークに対するクロマチン状態の推定. ヒストンバリアントのデータとしては,ヒト:Kujirai+, NAR (2016) 44, 6127-41,マウス:Maehara+, Epigenetics Chromatin (2015) 17;8:35を用いた.これらのデータを用いて,研究代表者が開発した手法を用いてクロマチン状態の推定を行った.さらに,推定されたクロマチン状態と,様々なゲノムアノテーションとの相関を調査した. (2)データベースlncRRIdb: 発現,局在情報を統合したlncRNA-RNA相互作用データベース 本研究では,クロマチン機能を長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)の観点から特徴づけることを試みるために,lncRNAと相互作用を行うRNAの網羅的なデータベースの構築を行った.これは研究代表者らが開発したRIblastを用いて,計算機による網羅的な相互作用予測を行った結果を,発現および局在の実験情報とともに格納したデータベースである (3)階層的なクロマチン状態を推定するための情報技術の開発. プロモーターやエンハンサーも,階層的な構造を有していると考えた.例えば,promoter⇒strong promoter, weak promoter, bivalent promoterなどである.従来のクロマチン状態の推定手法においては,このような階層性を考えることはできなかったため,我々は独自に手法の開発を行った.そのためのプロトタイプシステムの開発を行い小さなデータを用いてその有効性を検証した.
|