公募研究
本研究では、機能的全脳イメージングに適用可能な高精度な画像処理手法の開発を目的として研究を進めている。H29年度は、前年度までに開発した細胞検出アルゴリズムをこのGUIに実装した。4Dイメージングデータ中の細胞核の自動検出・追跡がGUI上で可能になった。またそれらの結果を可視化したり、手動での補正を容易にする機能も搭載した。また複数の細胞核追跡手法を比較・検討した。まず画像のレジストレーション手法を追跡に適用できるか検討した。既存のレジストレーションツールを利用して、時系列に沿って直列的にレジストレーションをすると、誤差が蓄積して追跡に失敗することがわかった。一方、時系列に沿わずに並列的にレジストレーションを行うことで誤差の蓄積を抑えることができた。また、本領域公募班の玉田班との共同研究をすすめ、線虫の機能的全脳イメージング画像に対して3Dオプティカルフロー法を適用した。その結果、レジストレーション法と同様に、直列的な追跡では誤差が蓄積してしまうが、並列的な追跡によって誤差の蓄積を抑えることができることがわかった。神経細胞の同定については、同定作業に適した線虫株を作出したり、手動で同定した結果を集めたデータベースを開発した。このデータベースに基づいて別途開発した自動推定手法をGUI上に実装し、手動での補正結果をフィードバックしながら半自動的に同定を行う手法を開発した。従来、神経細胞の同定方法は属人的・暗黙的であったが、GUIへの実装とフィードバックによって、こうした暗黙知を自動推定手法に反映させることができると期待される。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 9件、 招待講演 4件)
IEEE/ACM Transactions on Computational Biology and Bioinformatics
巻: - ページ: 1~1
10.1109/TCBB.2017.2782255
生体の科学
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