研究領域 | 共鳴誘導で革新するバイオイメージング |
研究課題/領域番号 |
16H01436
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
陳 延偉 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (60236841)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | スパースモデリング / 多重線型代数 / テンソル / 特徴抽出 / 4次元医用画像 / 核のセグメンテーション / Shape Index / 表現型解析 |
研究実績の概要 |
本研究では、4次元生物画像データを一つのテンソルとして取り扱い、多重線形スパースコーディング(MSC: Multilinear Sparse Coding)による生物画像データ解析の体系化を目的とする。MSCは、多元データを少数な特徴的なパターン(特定な意味・効果)をもつテンソル基底(個々のデータを表す基底とデータ間の関係を表す基底)の線形結合として表現できる。各基底の解析によりセグメンテーションや分類に寄与する成分の特定が期待できる。平成28年度の研究実績が概要を以下に示す。 1.多重線形代数の枠組で多次元データを一つのテンソルとして取り扱える多重線形スパースコーディング法の理論的に開発し、4次元生物画像(WDDD)への適用し、データ駆動モデルの構築について検討を行った。 2.Shape Index (SI)を用いた4次元生物画像(WDDD)の胚領域と核領域の自動分割法を開発した。分割した胚領域を用いて4次元生物画像の正規化(空間位置合わせ)を行ない、4次元生物画像の多重線形統計解析の正規化枠組を確立した。 3.WDDDは線虫C.elegansの細胞分裂の4次元画像(時系列ボリューム画像)であり、正常な線虫(WT)とRNAiという方法で特定の遺伝子機能を抑制した線虫の両方を含んでいる。データ駆動モデル以外の手法として、核の形状やサイズなどのhand-craft特徴を抽出し、C.elegans 初期発生の表現型解析を開発した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1年目において、多重線形スパースコーディング法の理論枠組を開発した。また、前処理法として胚や核などの自動セグメンテーション法を開発した。4次元生物画像(WDDDデータベース)について前処理(セグメンテーションと正規化)が完了した。2年目は、多重線形スパースコーディング法を4次元生物画像(WDDDデータベース)に適用し、データ駆動モデルを構築するとともに、C.elegans 初期発生の表現型解析を行なう。
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今後の研究の推進方策 |
2年目において、以下のように研究を推進して行く予定である。 (1)多重線形スパースコーディング法を4次元生物画像(WDDDデータベース)に適用し、データ駆動モデルを構築する。 (2)C.elegans 初期発生の表現型解析を行なう。
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