組織浸透性の高い長波長に最適化された新規“無蛍光”赤色蛍光タンパク質を開発し、組織内神経細胞イメージングに応用することが本研究の目的である。特に、これを個体マウスに応用することで、運動学習過程における大脳皮質運動野の細胞内シグナル分子の活性化イメージングとCa2+イメージング(脱分極)を同時に行う。このようにして、運動学習過程における回路活動パターン遷移のメカニズムを明らかにする。 赤色蛍光タンパク質であるmmCherryを鋳型にし、Error-prone PCRによるランダム変異導入により、吸収はあるが量子収率が2%の暗い赤色蛍光タンパク質(dark mCherry)を開発することに成功した。dark mCherryの吸収・発光スペクトルや各種パラメータを計測し性能評価を行った。また、mRuby2(FRETのドナー)とdark mCherry(アクセプター)のペアを既出のFRETプローブに応用することで性能を評価した。
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