研究領域 | 配位アシンメトリー:非対称配位圏設計と異方集積化が拓く新物質科学 |
研究課題/領域番号 |
17H05358
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
上野 隆史 東京工業大学, 生命理工学院, 教授 (70332179)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | タンパク質結晶 / タンパク質集合体 / 超分子化学 |
研究実績の概要 |
本申請では、蛋白質の持つ異方的な配位場と、蛋白質結晶の材料としての特性に着目し、「多孔性蛋白質結晶内の金属錯体機能制御」を目指す。具体的には、(1)多孔性蛋白質結晶への金属配位場設計、(2) 金属配位による蛋白質結晶内細孔の機能化から、(3) 蛋白質結晶内細孔の動的複合機能制御を達成する。申請者がこれまで進めてきた金属化合物と蛋白質結晶の複合化技術を基軸に(JSTさきがけ研究、最先端・次世代研究開発支援プログラム)、蛋白質結晶を金属錯体の新しい反応場として利用する試みは、従来の生物無機化学や錯体化学の可能性を拡げる新しい配位制御技術としても、バイオから材料化学まで分野を超えたインパクトを与えると考える。本研究では、細胞内で自発的に極めて安定な結晶を形成する「多角体」の蛋白質結晶を用いて金属配位による機能化を進める。具体的には、今年度は多孔性蛋白質結晶への金属配位場設計:結晶内の分子間界面に注目し、結晶化に影響を与えない領域の欠損や、Cys, His等の配位性残基の導入により、金属錯体の集積可能な反応場を設計した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
具体的には、今年度は多孔性蛋白質結晶への金属配位場設計:結晶内の分子間界面に注目し、結晶化に影響を与えない領域の欠損や、Cys, His等の配位性残基の導入により、金属錯体の集積可能な反応場を設計した。その結果、金属錯体が結晶内で集積したことを結晶構造解析より明らかとし、次に予定している(2) 金属配位による蛋白質結晶内細孔の機能化や (3) 蛋白質結晶内細孔の動的複合機能制への詳細な設計指針を得た。
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今後の研究の推進方策 |
本年度得られた、金属錯体が集積したタンパク質結晶の高分解能構造決定から、金属錯体が結晶内で集積したことを結晶構造解析より明らかとし、次に予定している(2) 金属配位による蛋白質結晶内細孔の機能化や (3) 蛋白質結晶内細孔の動的複合機能制への詳細な設計を進める。
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