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2017 年度 実績報告書

その場再結晶化法 による 配位アシンメトリー 材料の創成

公募研究

研究領域配位アシンメトリー:非対称配位圏設計と異方集積化が拓く新物質科学
研究課題/領域番号 17H05378
研究機関熊本大学

研究代表者

國武 雅司  熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (40205109)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード多孔性配位高分子 / MOF / SURMOF / AFM / 再結晶化
研究実績の概要

多孔性配位高分子(PCP)・金属有機構造体(MOF)を固体基板に固定化したSURMOFは、電極触媒やナノデバイスへの応用の可能性が期待されている。高度な規則性を持って基板表面に固定された配位高分子は、それ自体が配位アシンメトリーである。申請者は、straight forwardなSURMOF作成手法として、基板表面での"その場"再結晶化法を開発している。これは、リガンドと競争的に配位可能な揮発性分子(酢酸など)の気相共存下、熱処理することで、配位高分子の再配列(再結晶)を促す手法であり、この手法を更に検討した。
その場再結晶化後の表面構造をAFM観察し、平衡化条件と精査することで、処理過程での平衡的再結晶化過程をより体系的に整理することができた。3次元凝集、シート成長、シートからの金属イオンの引き抜きによる虫食い構造などを明らかにした。様々な二次元MOF系において、その場再結晶化法が有効であることを改めて確認することができた。金属イオンと多座配位子の組み合わせにより、その場再結晶化のための最適条件は大きく異なっていた。結合定数が低いほど、より穏やかな条件が必要であり、その最適化をはかれることを明らかにした。
さらに緻密な制御を行うために、酢酸存在下の平衡化熱処理後、温度だけでなく酢酸濃度も徐々に下げることで、配位高分子ナノシートの均質性の向上させるシステムを開発した。基板全面に渡って、SURMOFナノシートが広げた質の高い修飾が可能となった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画以外の発展として、ヤヌス型ナノシートの観察の成功がある。早稲田大の菅原教授が開発した表と裏が異なるヤヌス型無機ナノシートをAFM観察することで、裏表の違いを位相差AFM観察で明らかにした。

今後の研究の推進方策

二次元MOFナノシートの構造制御を達成したので、多層化やキラルの導入により、よりアシンメトリーな場の構築に関して検討する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 図書 (2件)

  • [学会発表] ネットワーク高分子における階層的構造制2017

    • 著者名/発表者名
      國武雅司
    • 学会等名
      日本ゴム協会九州支部新春講演会
    • 招待講演
  • [学会発表] 分子の気持ちで考える自己組織化 高分子材料における構造と特性相関2017

    • 著者名/発表者名
      國武雅司
    • 学会等名
      ラドテック研究会
    • 招待講演
  • [図書] Encyclopedia interface and electrochemistry2018

    • 著者名/発表者名
      M. Kunitake, S. Uemura
    • 総ページ数
      478–485
    • 出版者
      ELSEVIER
    • ISBN
      978-0-12-809894-3
  • [図書] Nanolayer Research Methodology and Technology for Green Chemistry2018

    • 著者名/発表者名
      Kunitake M, Watanabe S, Ohira A
    • 総ページ数
      38
    • 出版者
      ELSEVIER
    • ISBN
      9780444637475

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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