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2018 年度 実績報告書

光渦を用いたナノシートコロイド中のキラルな環境場の創出

公募研究

研究領域光圧によるナノ物質操作と秩序の創生
研究課題/領域番号 17H05466
研究機関山口大学

研究代表者

鈴木 康孝  山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (30634753)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード光トラッピング / ナノシート / コロイド
研究実績の概要

本研究では、2次元物質であるナノシートに着目して、レーザー光を用いた光トラッピング挙動の詳細を明らかにすること、サブミリメートルに及ぶ大きなナノシートの構造体の構築を目指して研究を行なってきた。研究の推進によって、次の2つの事柄を明らかにすることが出来た。①レーザー光を高い開口数の対物レンズで集光するとナノシートが光トラッピングできること、②コロイドとしてのナノシートの特徴である大きな排除体積の効果で、集光点のサイズを超えたナノシートの集合体を誘起できることの二つである。①については、焦点で光トラッピングされたナノシートは、レーザー光の進行方向に垂直に、偏光方向と平行に配向することを、ニオブ酸ナノシート、粘土ナノシートを用いて実験的に明らかにした。②については、レーザー光を照射するとレーザー光の焦点の外縁部の100マイクロメートルに及ぶ範囲にナノシートが年輪状に並んだ構造体が組み上がることを、ニオブ酸ナノシートを用いて明らかにした。組み上がる構造体は、コロイド溶液中のニオブ酸ナノシートの濃度が低い時には生成せず、高い際に、すなわち排除体積効果によってコロイドが液晶性を示す試料において生成が確認されたことから、光によって誘起された配向変化が排除体積効果によってドミノ倒しのように大きく伝搬することで構築することを明らかにした。以上のように、本研究では、ナノシートからなる構造体形成のために、レーザー光照射を用いるという新しいサイエンスを生み出すことが出来た。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)

  • [雑誌論文] Microscope Observation of Morphology of Colloidally Dispersed Niobate Nanosheets Combined with Optical Trapping2019

    • 著者名/発表者名
      Nakato Teruyuki、Higashi Yuki、Ishitobi Wataru、Nagashita Takashi、Tominaga Makoto、Suzuki Yasutaka、Iwai Toshiaki、Kawamata Jun
    • 雑誌名

      Langmuir

      巻: 35 ページ: 5568~5573

    • DOI

      10.1021/acs.langmuir.9b00356

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A LASER BEAM INDUCED OPTICAL MANIPULATION OF A SMECTITE2018

    • 著者名/発表者名
      Yuki HIGASHI , Takashi NAGA , Teruyuki NAKATO , Yasutaka SUZUKI , and Jun KAWAMATA
    • 雑誌名

      Clay Science

      巻: 22 ページ: 79-83

    • DOI

      https://doi.org/10.11362/jcssjclayscience.22.3_79

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Two-photon absorption spectrum of solid solution nanocrystals of ZnS-AgInS22018

    • 著者名/発表者名
      Suzuki Yasutaka、Onishi Shozo、Matsumoto Kazuya、Takiyama Takayuki、Kameyama Tatsuya、Torimoto Tsukasa、Kawamata Jun
    • 雑誌名

      Chemistry Letters

      巻: 47 ページ: 1475-1477

    • DOI

      10.1246/cl.180718

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mitochondrion-selective hemicyanine dyes suitable for fiber laser excitation two-photon microscopy2018

    • 著者名/発表者名
      Moritomo H.、Onishi S.、Asamura N.、Matsumoto K.、Suzuki Y.、Kawamata J.
    • 雑誌名

      MRS Communications

      巻: 8 ページ: 1064~1069

    • DOI

      https://doi.org/10.1557/mrc.2018.143

    • 査読あり
  • [学会発表] レーザー光照射によりもたらされるコロイド中のニオブ酸ナノシートの三次元階層構造2019

    • 著者名/発表者名
      鈴木康孝、長下敬、池田暉、竹田光希、石飛渉、中戸晃之、川俣純
    • 学会等名
      日本化学会第99春季年会
  • [学会発表] 光ピンセットにより生じるコロイド中のニオブ酸ナノシートの三次元的配向構造に及ぼす対物レンズの開口数の効果2019

    • 著者名/発表者名
      池田暉、竹田光希、長下敬、石飛渉、中戸晃之、鈴木康孝、川俣純v
    • 学会等名
      日本化学会第99春季年会
  • [学会発表] 単層剥離したフルオロヘクトライトの光の放射圧によるマニピュレーション2018

    • 著者名/発表者名
      東裕貴、長下敬、石飛渉、中戸晃之、鈴木康孝、川俣純
    • 学会等名
      日本粘土学会 第62回粘土科学討論会
  • [学会発表] 単層剥離した粘土鉱物の光マニピュレーション2018

    • 著者名/発表者名
      鈴木康孝、東祐貴、川俣純
    • 学会等名
      2018年光化学討論会
  • [学会発表] ナノシートの光マニピュレーション2018

    • 著者名/発表者名
      鈴木康孝
    • 学会等名
      第15回バイオオプティクス研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] Optical Manipulation Meets Nanosheet2018

    • 著者名/発表者名
      鈴木康孝
    • 学会等名
      West Japan Nanosheet Society-Summer Camp2018
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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