研究領域 | 新光合成:光エネルギー変換システムの再最適化 |
研究課題/領域番号 |
17H05717
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
曽我 直樹 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (60580280)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | F型ATP合成酵素 / 脂質二重膜 / リポソーム / 膜輸送体 |
研究実績の概要 |
本研究は、葉緑体由来FoF1のH+駆動力を使用したH+透過に着目し、①多分子計測系によるエネルギー論的解析と②一分子計測系による速度論的解析を行い、葉緑体由来FoF1が行うH+駆動力を使用したH+透過に関する機構の理解を目的としている。 葉緑体由来FoF1の発現系を久堀班が開発中である。 一分子計測系を行うため、均一粒径を持つ人工脂質膜小胞(リポソーム)の開発を行なった。この均一粒径リポソームは任意の粒径を持つリポソームを高精度(D:0.6-5 um/CV:~10%)に作製することが可能である。この実験系で作られたリポソームの体積は~100 aLと非常に小さく様々な膜輸送体の一分子輸送活性計測が可能になると考えられる。また、膜輸送体の活性計測だけでなく、微小人工リアクタとして使用することも可能であることから非常に有用性に富んだ実験系だと考えている。 現在のところ、粒径が2 umのリポソームに好熱菌由来FoF1-ATP合成酵素を再構成し、ATP駆動によるプロトン輸送活性の測定を試みたところ、プロトン輸送に伴ったリポソーム内のpH低下を検出することに成功した。その時のプロトン輸送活性は<毎秒100sと多分子計測と同等の活性であった。現在、原著論文執筆へ向け準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新規実験系の立ち上げのため、予定より時間を要しているものの実験系の可能性に関する知見を得ることができた。 今後は、さらなる系の洗練化等を行っていけると確信している。
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今後の研究の推進方策 |
新規実験系の有用性を示す結果を得られることができた。 今後は、詳細な解析が行うための実験系の洗練化を行い、葉緑体由来FoF1の一分子計測系による速度論的解析を行っていく予定である。 また、領域内コラボレーションとして様々な膜輸送体の輸送活性計測を行ってく予定である。
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