研究領域 | 脳構築における発生時計と場の連携 |
研究課題/領域番号 |
17H05774
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
田中 達英 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80567032)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | オリゴデンドロサイト / ミエリン |
研究実績の概要 |
脳梁などの白質に存在するオリゴデンドロサイトは束間オリゴデンドロサイトと呼ばれるが、この細胞群の形態の特徴は、細胞体が一列に並んだ数珠状形態をとることである。しかし、数珠状形態をとる束間オリゴデンドロサイトの形態的機能的な研究はこれまで皆無であり不明な点が多い。平成29年度は、束間オリゴデンドロサイトの発生学的機序を明らかにするため、C57BL/6マウスの生後0日から生後2か月までの組織切片を作成し、オリゴデンドロサイトの数珠状形態がどの時期から形成されるかを明らかにした。また、細胞体が一列に並び数珠状形態をとる白質内オリゴデンドロサイトの性質を組織化学的手法およびSBF-SEMと呼ばれる電子顕微鏡による三次元超微形態解析により白質内オリゴデンドロサイトの構成細胞やオリゴデンドロサイトの突起形成、ミエリン形成等を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度に予定していた課題(A 束間オリゴデンドロサイトは発生初期から数珠状なのか?発生に伴い数珠状になるのか? 、B 数珠状の束間オリゴデンドロサイトは一様にミエリン形成可能な細胞なのか? 、C 束間オリゴデンドロサイトは分裂して形成される?散乱した細胞が集まって形成される?、D 束間オリゴデンドロサイトのパターン形成のトリガーとなる遺伝子群は何か? )についてA-Cは解析を終えた。Dに関しては、現在行っている。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は、束間オリゴデンドロサイトのパターン形成のトリガーとなる遺伝子群の同定を行ったうえで、束間オリゴデンドロサイトに対して他のグリア細胞はどのように関与しているのか?を明らかにする。
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