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2017 年度 実績報告書

TRIMファミリータンパク質による抗原提示制御

公募研究

研究領域ネオ・セルフの生成・機能・構造
研究課題/領域番号 17H05784
研究機関北海道大学

研究代表者

畠山 鎮次  北海道大学, 医学研究院, 教授 (70294973)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワードユビキチン / TRIMタンパク質 / MHC / ネオセルフ抗原
研究実績の概要

免疫担当細胞のシグナル伝達過程において、リン酸化、アセチル化、ユビキチン化などのタンパク質翻訳後修飾が重要な役割を果たしている。特に自然免疫のシグナル伝達系(NF-κBシグナルなど)においてユビキチン化の巧妙な調節システムが明らかになっている。免疫疾患の発症において、獲得免疫を担当するT細胞やB細胞が「新規自己抗原(ネオセルフ抗原)」の認識が関与している可能性がある。T細胞やB細胞のセレクション過程に異常も想定される場合もあるが、抗原側(新規抗原発現)の質的及び量的な異常が、これらの免疫細胞を活性化させることで疾患が発症することも推定され、抗原提示を司るユビキチンシステムの解析は重要と考えられている。ヒト遺伝子上には、E3ユビキチンリガーゼ遺伝子が約600遺伝子あることが推測されており、申請者が解析してきたTRIM型E3ファミリーの遺伝子も、ヒトゲノムにおいて大きな遺伝子ファミリー(約70遺伝子)を形成していることが判明している。そしてHLAクラスI遺伝子領域内には、8つのTRIM遺伝子が存在し、獲得免疫の免疫応答に関与することが推定されている。MHC発現細胞に各TRIM遺伝子をノックダウンさせた状態で、抗原提示細胞側のMHC分子の発現レベルの変動調べたところ、MHCクラスII抗原の発現を変動させるTRIMタンパク質が存在することが判明した。今後、このTRIMタンパク質とMHCクラスII抗原の発現を制御するタンパク質の関係を生化学的に解析する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度に計画した実験が遂行され、かつ興味深いいくつかの結果を得ているから。

今後の研究の推進方策

概ね順調に計画が進んでいるので、予定通りに実験計画を進める予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] TRIM Family Proteins: Roles in Autophagy, Immunity and Carcinogenesis2017

    • 著者名/発表者名
      Hatakeyama, S.
    • 雑誌名

      Trends Biochem.

      巻: 42 ページ: 297-311

    • DOI

      10.1016/j.tibs.2017.01.002

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Fine-tuning of thymocyte development by ubiquitination-mediated stability control of the ESCRT protein CHMP52017

    • 著者名/発表者名
      Watanabe, M. and Hatakeyama, S.
    • 雑誌名

      Cell. Moll. Immnol.

      巻: 14 ページ: 957-959

    • DOI

      10.1038/cmi.2017.91

    • 査読あり
  • [学会発表] TRIMタンパク質の機能と病理学的解析2018

    • 著者名/発表者名
      畠山鎮次
    • 学会等名
      第1回ユビキチン研究会
  • [学会発表] TRIMファミリータンパク質が関与する疾患2017

    • 著者名/発表者名
      畠山鎮次
    • 学会等名
      第24回分子皮膚科学フォーラム
    • 招待講演
  • [学会発表] TRIMファミリータンパク質による細胞機能制御2017

    • 著者名/発表者名
      畠山鎮次
    • 学会等名
      GU Cancer Forum 2017
    • 招待講演

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公開日: 2018-12-17  

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