造血細胞移植に関わる新たなアロ免疫認識機構の解明

2018 年度 実績報告書

• 研究領域: ネオ・セルフの生成・機能・構造
• 研究課題/領域番号: 17H05797
• 研究機関: 琉球大学
• 研究代表者: 森島 聡子 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40463195)
• 研究期間 (年度): 2017-04-01 – 2019-03-31
• キーワード: HLA / 同種造血幹細胞移植 / アロ免疫

研究実績の概要

本研究は、ヒトのアロ免疫認識機構により生じる移植免疫反応へのHLA遺伝子領域の関与を詳細に解析し、新たなアロ免疫機構を明らかにすることを目的としている。
昨年度は、HLA-DPB1の非翻訳領域を含む全領域ゲノム情報に基づき作成した系統樹と非血縁者間骨髄移植症例の大規模免疫遺伝データべースを用いて、非翻訳領域に急性GVHDの新たな発症機構が存在し、従来のT細胞エピトープに基づくHLAアリルとその適合度により生じるGVHD発症機構とは異なることを世界に先駆けて明らかにし、論文化した。本研究期間においては、他のHLA遺伝子の分子系統解析による群分けがHLA-DPB1遺伝子と同様なメカニズムで、移植後のアロ免疫反応によって起こる臨床病態に影響するかを探るために、HLA-A、-B、-C、-DRB1、-DQB1遺伝子全領域を区分化して系統樹解析を開始した。
さらに、白血病患者の同種造血幹細胞移植を施行され再発した例でアロ免疫からの回避機構におけるHLAの意義を検索するため、患者の初診時、化学療法後再発時、移植後再発時など経時的に採取保存された検体でのHLA解析を開始し、データを構築中である。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] Reference Grade Characterization of Polymorphisms in Full-Length HLA Class I and II Genes With Short-Read Sequencing on the ION PGM System and Long-Reads Generated by Single Molecule, Real-Time Sequencing on the PacBio Platform. (2018)
  • 著者名/発表者名: Suzuki S, Ranade S, Osaki K, Ito S, Shigenari A, Ohnuki Y, Oka A, Masuya A, Harting J, Baybayan P, Kitazume M, Sunaga J, Morishima S, Morishima Y, Inoko H, Kulski JK, Shiina T.
  • 雑誌名: Front Immunol. 巻: 9 ページ: 2294
  • DOI: 10.3389/fimmu.2018.02294.
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Evaluation of two prognostic indices for adult T-cell leukemia/lymphoma in the subtropical endemic area, Okinawa, Japan. (2018)
  • 著者名/発表者名: Tamaki K, Morishima S, Nomura S, Nishi Y, Nakachi S, Kitamura S, Uchibori S, Tomori S, Hanashiro T, Shimabukuro N, Tedokon I, Morichika K, Taira N, Tomoyose T, Miyagi T, Karimata K, Ohama M, Yamanoha A, Tamaki K, Hayashi M, Uchihara JN, Ohshiro K, Asakura Y, Kuba-Miyara M, Karube K, Fukushima T, Masuzaki H.
  • 雑誌名: Cancer Sci. 巻: 109 ページ: 2286-2293.
  • DOI: 10.1111/cas.13641.
  • 査読あり / オープンアクセス
• [学会発表] 造血細胞移植に関わる新たなアロ免疫認識機構の解明 (2018)
  • 著者名/発表者名: 森島 聡子
  • 学会等名: 第27回日本組織適合性学会大会