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2018 年度 実績報告書

生成系の深層学習を用いた空間/音の認知に関する研究

公募研究

研究領域人工知能と脳科学の対照と融合
研究課題/領域番号 17H06024
研究機関東京大学

研究代表者

池上 高志  東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10211715)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード深層学習 / 位置細胞 / 潜在空間 / 時間圧縮 / VAE / GAN
研究実績の概要

空間内を移動することで得られる感覚入力によって学習を行うことで、生成系の深層学習の潜在変数空間において獲得する構造を調べた。そのために3次元の仮想環境を作成し、この中を動くことで得られる視覚入力としてデータセットを構成した。
生成系の深層学習としては、Variational Autoencoder(VAE)に加え、VAEとDCGANの学習を同時に行うVAE-GANを用いておこなった。Hilbert Space Independence Criterion(HSIC)という手法を用いて、実際の位置座標と潜在変数空間へのマッピングの独立性を測ることで、定量的な評価をおこない、それによって、学習の結果できあがる潜在変数空間に、仮想環境における空間の構造が反映されていることを確認した。
さらに、VAEにおいて先のフレームを予測するように学習させることで、空間内を動くことで得られる画像のtrajectoryを再構成しうることがわかった。この生成の過程は力学系となっていて決定論的なシステムであるが、仮想空間内を移動する際に、分岐点で確率的に異なる方向に進むようなデータセットを用いた場合、得られるtrajectoryがカオス的になり、それによってこの確率的な振る舞いを再現できる場合があることを見出した。
このように内部的に生成された画像の時系列において、時間の圧縮が見られることを見つけた。海馬においては、経験したtrajectoryを脳内でたどり直す、Replayという現象が起こっており、その際時間の圧縮が起こること、またその圧縮はどこでも同じではなく、非一様に行われることが知られている。このメカニズム、とくに圧縮率の非一様性の起源はまだわかっておらず、この結果は、この現象の新たなメカニズムを示す可能性がある。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Brain Equation and Personogenesis2019

    • 著者名/発表者名
      Otto E Rossler, Lisa-Ruth Vial, Frank Kuske, August Nitschke, Takashi Ikegami, Andrei Ujica
    • 雑誌名

      Clinics in Pediatrics

      巻: 2 ページ: 1011

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Autonomous Regulation of Self and Non-Self by Stimulation Avoidance in Embodied Neural Networks2018

    • 著者名/発表者名
      Masumori Atsushi、Sinapayen Lana、Maruyama Norihiro、Mita Takeshi、Bakkum Douglas、Frey Urs、Takahashi Hirokazu、Ikegami Takashi
    • 雑誌名

      Proc. of the Artificial Life Conference 2018

      巻: 30 ページ: 163-170

    • DOI

      https://doi.org/10.1162/isal_a_00037

    • 査読あり
  • [学会発表] Autonomous Regulation of Self and Non-Self by Stimulation Avoidance in Embodied Neural Networks2018

    • 著者名/発表者名
      Masumori Atsushi
    • 学会等名
      Artificial Life Conference 2018
    • 国際学会
  • [学会発表] 身体化されたニューラルネットワークにおける自律的な内と外の境界の規定2018

    • 著者名/発表者名
      Masumori Atsushi
    • 学会等名
      人工知能学会全国大会2018

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公開日: 2019-12-27  

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