研究領域 | トランスカルチャー状況下における顔身体学の構築―多文化をつなぐ顔と身体表現 |
研究課題/領域番号 |
18H04189
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
田中 咲子 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (00641101)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 身振り / 感情 / 葬礼美術 / 儀礼 / 古代ギリシア美術 / 古代ローマ美術 / 属州 / ローマ神学 |
研究実績の概要 |
本研究課題は絵画や彫刻などの造形表現において同一の身振りが意味を変化させつつ継承される現象とその背景を、古代ギリシア・ローマ美術の事例から考察することを目的に、代表者田中を統括に、協力者2名を加えた3人体制で行っている。とりわけ「(両)手を上げる」身振りに着目し、ギリシア・エーゲ時代からヘレニズム時代半ばまでを田中が、ギリシア・ヘレニズム時代からローマ帝政期を小堀馨子(帝京科学大学准教授)が、ローマ帝政期の属州美術を坂田道生(千葉商科大学非常勤講師)が担当している。 今年度は4月と6月にメンバー3名による非公開の研究会を開催した後、9月には代表者田中がギリシャ、アテネにて作品調査と文献収集を行い、2月に協力者坂田道生(千葉商科大学非常勤講師)がドイツ各地にてローマ属州の美術に関する作品調査及び文献収集を行った。また、本領域「トランスカルチャー状況下における顔身体学の構築」に属す全研究班が集まる領域会議において、6月と12月に代表者田中が研究報告を行った。9月には顔学会にて口頭発表を行った。そして3月には西洋古代美術研究会アルゴ会にて3名がそれぞれ研究発表を行った。 本来2018年度中にドイツ、ミュンヘン大学のV.ロイフレ教授を招聘しての公開研究会を開催予定であったが、急遽先方の都合がつかなくなり、2019年秋に延期して開催した。古代ギリシア美術における身振りと感情の関係性についての講演に続き、活発なディスカッションが行われた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
招聘予定の研究者のスケジュールが急遽変更となり、繰り越しをして翌2019年度に研究会を開催することとしたが、それ以外は順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
ドイツ、オーストリアの研究者とともに9月に共同研究を行う。 日本オリエント学会第61回大会において独立セッションを企画して応募し、研究成果を発表する。2018年度に開催できなかったミュンヘン大V.ロイフレ教授を招聘しての公開研究会を秋に東京にて開催する。
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