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2018 年度 実績報告書

高エネルギー荷電粒子降り込みに伴う影響の下方伝播・増幅メカニズムの解明

公募研究

研究領域太陽地球圏環境予測:我々が生きる宇宙の理解とその変動に対応する社会基盤の形成
研究課題/領域番号 18H04450
研究機関国立極地研究所

研究代表者

冨川 喜弘  国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (20435499)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード太陽プロトンイベント / 気象再解析データ
研究実績の概要

太陽プロトンイベントが地球大気の気象場にもたらす影響を調べるため、最新の気象再解析データを用いて気温・風速場に現れる影響の抽出を試みた。対象とする太陽プロトンイベントは、米国海洋大気庁(NOAA)が作成しているイベントリストから、プロトンフラックスが特に大きかった5つのイベントを選択した。両半球の極冠域の平均温度データを作成し、季節変動や短周期変動成分を除去した後、各イベント時の温度偏差を解析した。過去の観測的研究では、これらの大規模な太陽プロトンイベント時に有意な温度変動が検出されることを報告していたが、本解析では観測に匹敵するものは検出されなかった。一方で、気象再解析データの作成時に、太陽プロトンイベントに伴う成層圏・中間圏のオゾン量変動が再現されているのかどうか、オゾン量の変動が放射過程を通して温度場に影響を与えているかどうかは、それぞれの気象再解析データ内のデータ同化および放射・力学相互作用の表現に依存していることがわかった。現在、それらのプロセスが個々の気象再解析データ内でどのように表現されているのかを調査している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

気象再解析データの解析から、当初想定していた太陽プロトンイベントの影響を抽出することができなかった。これは、気象再解析データの作成過程に起因すると考えられることから、個々の気象再解析データについて調査を行っている。そのため、当初予定していた太陽プロトンイベントの影響の下方伝播の研究に至っていない。

今後の研究の推進方策

気象再解析データの作成過程の調査を進めるとともに、2018年度終盤に新たに利用可能になった気象再解析データも活用し、影響の抽出を試みる。また、気象再解析データ内のオゾンを用いた解析を行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] Norwegian Institute for Air Research(ノルウェー)

    • 国名
      ノルウェー
    • 外国機関名
      Norwegian Institute for Air Research
  • [学会発表] 高エネルギー荷電粒子降り込みに伴う影響の下方伝播・増幅メカニズムの解明 ー背景と現在の進捗ー2019

    • 著者名/発表者名
      冨川喜弘
    • 学会等名
      新学術領域PSTEP領域会議(第6回)
  • [学会発表] Response of the middle atmosphere in the southern hemisphere to energetic particle precipitation in the latest reanalysis data2018

    • 著者名/発表者名
      Tomikawa, Y.
    • 学会等名
      JpGU Meeting 2018
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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