研究領域 | 次世代物質探索のための離散幾何学 |
研究課題/領域番号 |
18H04473
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
Chen Yong 東北大学, 材料科学高等研究所, 教授 (30806732)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | トポロジカル物質 / トポロジー / 離散幾何学 |
研究実績の概要 |
離散幾何学解析または、他の数理解析は、次世代の情報処理解析や計測技術として、数理科学、材料科学や物理学の研究分野で大きな貢献が期待されている。一般的に、これらの数理解析を量子科学または材料の“幾何とトポロジー”に応用し、予測ないし実験的に計測するかは、重要な課題として残っている。本研究では、その課題に対して、実験的な計測法:量子光学と電子輸送特性の計測法を確立させ、新材料の発見につながる実応用を目標としている。具体的には以下の研究内容に注力し、本研究を遂行している。 1.離散幾何学解析と量子材料のトポロジーをリンクする実験モデルと理論の構築 2.新規トポロジカル物質または量子状態の発見とその計測 これらの目標を達成するために当該年度に関しては、トポロジカル物質または二次元材料の作製とデバイス構築及び、光学または光工学計測技術の構築に関して研究を進めた。また、本研究で重要な位置を占める量子材料の幾何とトポロジー関連性を証明することに対して、データと数学モデルを比較することを検討し、本学術領域ないし関連する理論なし数学者との共同研究を行い始めている。物質及びそのデバイスの作製にはグローブボックス内にて作製可能な環境を整えることに成功しており、計測技術の構築に関しても、米国:パデュー大学での研究協力の下、計測可能なシステムの構築を順調を進め始めている。特にデバイス作製とその評価に至っては、すでにいくつかのデバイスで計測が可能な状況となっている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
トポロジカル物質または二次元材料の作製とデバイス構築に関しては、新規のグローブボックスの設置とその中に配備するデバイス作製用のトランスファーステージの構築に成功している。また、これらの装置を用いて、トポロジカル物質と二次元材料を組み合わせたヘテロ構造の構築にも成功している。光学または光工学計測技術の構築に関しても、装置設計及び導入が順調に進んでいる。また、理論または数学者との共同研究も開始しており、本研究に必要な研究環境整備と実験進捗がおおむね予定通りに進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
今後の研究方策としては、光学または光工学計測技術を速やかに構築し、トランスファーステージにて作製したデバイスを用いて行う予定である。具体的には、電界/磁界変調時におけるラマン散乱光の計測やトポロジカル絶縁体と二次元材料を用いた素子のPhotocurrent計測を想定している。
|