• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実績報告書

炭素同素体トポロジーと分子自由度の結合による新規物性の開拓

公募研究

研究領域次世代物質探索のための離散幾何学
研究課題/領域番号 18H04482
研究機関名古屋大学

研究代表者

阿波賀 邦夫  名古屋大学, 理学研究科, 教授 (10202772)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード強等方性 / ハニカム格子 / 分子結晶
研究実績の概要

ハニカム格子をもつグラフェンがDirac coneと呼ばれる特異なバンド構造をもち、特異な電子物性を示すことはよく知られている。我々は、このようなハニカム格子を分子結晶で実現し、バンドフィリング制御から人工的にDirac電子系をつくり出す研究を展開している。ハニカム分子格子をつくり出すため、C3回転軸をもつ立体π共役分子(3つのπ平面から構成され、それらの法線は60°または120°の角度をなす分子)に注目して分子合成を試みている。
本年度は、拡張されたπ共役糸と電子受容体能力をもつ、フェナジン部位をトリプチセン骨格に付加したTrip-Phzを合成した。結晶構造解析を行ったところ、 フェナジン部位間のファンデルワールス相互作用によりハニカム格子が形成され、またCH…N水素結合により、ハニカム骨格が層間で重なり合うことが分かった。その結果、ハニカム格子に垂直に、直径1nm 程度の太い1Dチャネルが形成されることが分かった。トリプチセン分子骨格からは当然だが、この1Dチャネルの内面はアクセプター性をもつπ電子で覆われていると予想される。この構造から引き出される物性を探索するため、この結晶をさまざまな濃度のTTF溶液に浸したところ、電荷移動(CT)吸収体の出現/消失を伴いながら、可逆的にTTFがチャネル内に吸着/脱着され、その吸収強度とTTF溶液濃度の関係はLangmuirの方程式でよく説明されることが分かった。これは、TTFのモノレイヤー吸着を示唆している。ホスト‐ゲスト間のCT相互作用の発現は初めてではないが、吸着量の自在制御はおそらく初めての例である。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Salt-assisted pyrolysis of covalent organic frameworks to porous heteroatom-doped carbons for supercapacitive energy storage2019

    • 著者名/発表者名
      Yan Dongwan、Wu Yang、Kitaura Ryo、Awaga Kunio
    • 雑誌名

      Journal of Materials Chemistry A

      巻: 7 ページ: 26829~26837

    • DOI

      10.1039/C9TA05150C

    • 査読あり
  • [雑誌論文] High Ambipolar Mobility in a Neutral Radical Gold Dithiolene Complex2019

    • 著者名/発表者名
      Mizuno Asato、Benjamin Helen、Shimizu Yasuhiro、Shuku Yoshiaki、Matsushita Michio M.、Robertson Neil、Awaga Kunio
    • 雑誌名

      Advanced Functional Materials

      巻: 29 ページ: 1904181~1904181

    • DOI

      10.1002/adfm.201904181

    • 査読あり / 国際共著
  • [備考] 物性化学研究室

    • URL

      http://advmat.chem.nagoya-u.ac.jp/

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi