研究実績の概要 |
右巻きニュートリノ2つの超対称パートナー(スニュートリノ)が、インフラトンとカーバトンとして働くシナリオを研究した。これは、カーバトンがスカラー揺らぎに寄与することで、quadarticポテンシャルを持つchaoticインフレーション模型であっても、テンソル・スカラー比rを現在の観測の制限以下にできる、という事実に動機付けられている。我々は、同シナリオがrとスカラー揺らぎのspectral index n_sの観測的制限を満たすことを確認し、さらにlocal non-Gaussianity f_NL, τ_NLの予言を行なった。スニュートリノの崩壊幅はニュートリノのディラック湯川結合によって決まり、さらにこの湯川結合はアクティブ・ニュートリノの微小質量差と結びついているため、同シナリオはlocal non-Gaussianityに関して高い予言能力を持つ。我々はこれを利用して、n_s, r, f_NLからスニュートリノ質量に制限をつけた。 「ランドール・サンドラムのUVブレーンとIRブレーン間の距離に対応する、計量テンソルの1成分であるラジオン場は、AdS時空のスケール不変性の自発的破れに伴うNGボゾンです。ブレーン間の距離を固定する機構を入れると、pNGボゾンになり、質量を持ちますが、一般にKKモードよりも軽くなります。そのため、RS模型の最初の証拠になりえます。」 「ラジオンは、フェルミオンよりボゾンへの分岐比が大きくなる傾向があります。また、Wよりヒッグスの方が重いが、Wの方が自由度が大きいため、Wへの分岐比が最大になります。ですが、ラジオンの余剰次元依存性(プロファイル)を変化させて、ダイヒッグスが大きくなるようにできるかもしれません。また、最初の発見がdi-Wでなされたとしても、di-Z, di-Higgs, di-topを全て測定して、RSの兆候なのかどうか確かめるということは重要です。」
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今後の研究の推進方策 |
「ランドール・サンドラムのUVブレーンとIRブレーン間の距離に対応する、計量テンソルの1成分であるラジオン場は、AdS時空のスケール不変性の自発的破れに伴うNGボゾンです。ブレーン間の距離を固定する機構を入れると、pNGボゾンになり、質量を持ちますが、一般にKKモードよりも軽くなります。そのため、RS模型の最初の証拠になりえます。」 「ラジオンは、フェルミオンよりボゾンへの分岐比が大きくなる傾向があります。また、Wよりヒッグスの方が重いが、Wの方が自由度が大きいため、Wへの分岐比が最大になります。ですが、ラジオンの余剰次元依存性(プロファイル)を変化させて、ダイヒッグスが大きくなるようにできるかもしれません。また、最初の発見がdi-Wでなされたとしても、di-Z, di-Higgs, di-topを全て測定して、RSの兆候なのかどうか確かめるということは重要です。」
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