公募研究
高齢者は腎障害に罹患しやすく、しかも回復しにくいが、その回復力低下のメカニズムは不明である。申請者は、加齢個体の腎臓内には「三次リンパ組織」が形成され、免疫応答の場となって炎症を遷延させることで、障害の修復を遅延させることを見出した。さらに、三次リンパ組織形成には、高齢腎の線維芽細胞が獲得する特殊な形質が重要であることを見いだしたが、その形質獲得の背景には、高齢腎における微小環境の変容が寄与しているのではないかと考えた。申請者は、transcriptomeの結果、脂質代謝関連遺伝子が三次リンパ組織形成に伴って大きく変化していることを見出した。加えて、trascriptomeとlipidomicsの結果をあわせて解析し、いくつかの脂質メディエイターに注目し、その合成阻害薬を投与し、三次リンパ組織形成および腎障害がどのように変化するかを検討した。さらに三次リンパ組織を形成した腎臓のmass imagingを行い、さまざまな脂質の局在についても検討した。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (23件) (うち国際学会 9件、 招待講演 8件)
Kidney International
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Proceedings of the Japan Academy, Series B
巻: 95 ページ: 468~478
10.2183/pjab.95.033
Nature Reviews Nephrology
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