公募研究
AHDC1を細胞内で増量すると、ペリセントロメアヘテロクロマチンであるクロモセンターのまるい形がひも上になる。これまでの解析から、AHDC1が持つクロモセンターの変形活性にはAHDC1のHP1結合が必要であることがわかっている。興味深いことに、HP1と結合できないAHDC1(AHDC1ΔHP1)は核内でまるい構造体を形成した。このAHDC1ΔHP1が形成する構造体をlive cell imagingで観察して見ると、液相-液相分離の特徴の一つである構造体同士が融合する様子が見られた。また、液相-液相分離の阻害剤として知られている1,6-hexandiolを加えるとこの構造体が解消した。これらのことから、AHDC1の変形活性には自身が持つHP1結合に加えて、液相-液相分離する能力が必要であると考えられた。さらに、増量した時の表現型に加えて、減量した時の表現型を観察するために、AHDC1のノックアウト細胞をNIH3T3を用いて作成し表現型を調べたが、クロモセンターの形態に顕著な影響は見られなかった。しかしながら、DNA二重鎖損傷修復や増殖応答が脆弱になることから、AHDC1によるヘテロクロマチンの状態変化と、DNA修復や転写応答への関与が示唆された。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2020 2019 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 備考 (2件)
J Dermatol.
巻: 未定 ページ: 電子版のみのため未定
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https://www.bio.sci.osaka-u.ac.jp/dbs01/re-paper-temp.php?id=98