公募研究
1)JMJの下流の遺伝子発現が高温順化のために必要である。中程度高温によって順化をさせて、一定時間経過したのちに高温を与えた場合、野生型は高温順化して、耐性を保持した。しかし、jmj変異体では、高温順化する能力が低く、耐性を維持しにくくなることがわかった。2)JMJはヒストン修飾を介してHSPの発現を制御する。RNA-seqとChIP-seqにより、JMJによって遺伝子発現とヒストン修飾が制御される遺伝子をゲノムワイドに同定した。HSPからH3K27me3の修飾が取り除かれること、H3K4me3の修飾が残ることにより記憶が作られることがわかった。3)高温順化前にJMJを誘導すると、jmj変異体を相補できる。jmj変異体背景でJMJを誘導可能な系を作製した。高温順化前にJMJを誘導すると、遺伝子発現とヒストン修飾が回復することで表現型が一部相補されることがわかった。
1: 当初の計画以上に進展している
実験室の温度条件を複雑に変化させても、jmj変異体では顕著な表現型が見られる。JMJが外界の温度に応答して、植物の生存を制御する可能性がある。
今後は研究成果をまとめるとともに、より複雑な条件でも高温順化が起こるかを確かめる。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 1件)
Plant, Cell & Environment
巻: - ページ: -
10.1111/pce.13547
Nature Communications
巻: 9 ページ: 5290
10.1038/s41467-018-07763-0
The EMBO Journal
巻: 37 ページ: e97499~e97499
10.15252/embj.201797499
Methods in molecular biology (Clifton, N.J.)
巻: 2 ページ: 93~108
10.1007/978-1-4939-8657-6_6
巻: 2 ページ: 291~305
10.1007/978-1-4939-8657-6_17