公募研究
酸化ストレス応答の鍵因子であるNRF2は、シスチントランスポーターや、グルタチオン合成酵素などのイオウ代謝関連因子を統括的に制御しており、細胞内へのシステイン供給において重要な役割を果たしている。最近、骨格筋におけるNRF2活性化が酸素消費を増加させ、運動機能を改善することが明らかにになった。一方、申請者らは、ミトコンドリアにおけるイオウ代謝が電子伝達系と共役してエネルギー産生効率を増強する可能性を見出した。そこで、本研究では、NRF2の活性化による骨格筋パフォーマンスの改善には、イオウ代謝促進によるミトコンドリア機能の増強が貢献することを検証する。また、定期的な運動がもたらす骨格筋の器質的・機能的変化の分子基盤をNRF2とイオウ代謝の側面から明らかにする。この目的のために、NRF2活性化による骨格筋パフォーマンスの改善に対するミトコンドリア・イオウ代謝の貢献と定期的な運動刺激が骨格筋の器質的・機能的変化に及ぼす影響に焦点をあてて解析をすすめることにした。NRF2は、シスチントランスポーター(xCT)や、グルタチオン合成酵素(GCLC, GCLM)、グルタチオン還元酵素(GSR)やNADPH産生酵素を統括的に制御しており、細胞内へのシステイン供給において重要な役割を果たしている。本研究では、NRF2の活性化による骨格筋パフォーマンスの改善には、イオウ代謝促進によるミトコンドリア機能の増強が貢献することを検証ために、骨格筋のイオウ代謝物の測定を実施した。また、運動による骨格筋の代謝変化は、グルタチオンの減少など酸化ストレスを生じることが報告されていることから、運動負荷によりNRF2の活性化が誘導されると予想される。そこで、定期的な運動がもたらす骨格筋の遺伝子発現変化をRNA-seqにより検討した。
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