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2018 年度 実績報告書

オルガネラの形態を人工的に操作する技術の開発とその応用

公募研究

研究領域細胞機能を司るオルガネラ・ゾーンの解読
研究課題/領域番号 18H04854
研究機関筑波大学

研究代表者

宮本 崇史  筑波大学, 医学医療系, 助教 (50740346)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードオルガネラ
研究実績の概要

(1) ミトコンドリア外膜上におけるAMPKゾーンの解析
AMP-activated protein kinase (AMPK)は細胞質や様々なオルガネラ膜上に局在する基質をリン酸化することで、多彩な細胞機能の制御に関与している。しかしオルガネラ膜上に存在する複数の基質をどのようにして選択的にリン酸化しているのかは十分に理解されていない(Herzig and Shaw. Nat Rev Mol Cell Biol. 2018)。そこで我々はミトコンドリア膜上におけるAMPKの活性レベルをgenetically-encoded FRET biosensor (Miyamoto et al. Cell Rep. 2015)を用いて高い空間分解能で可視化する手法の開発を行った。その結果、ミトコンドリア外膜上におけるAMPKの活性レベルは不均一であることを見出した。これは、AMPKは少なくともミトコンドリア外膜上においては特定の活性領域(AMPKゾーン)を形成していることを示唆する初めての発見であり、AMPKの基質選択メカニズムの解明につながると考えている。
(2) オルガネラの形態操作法iCOMの開発
オルガネラは細胞内で複雑な構造を形成しており、その形はオルガネラの機能と関連していることが知られている。しかしオルガネラの形態自体にどういった生物情報がコードされているのかは十分に理解されていない。そこで我々は秒から分のオーダーでオルガネラの形態を変化させることができるinducible Counter Organelle Morphology (iCOM)の開発を行った。その結果、ミトコンドリアや小胞体の形態を様々な別の形へ変える手法の開発に成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、オルガネラの形態を変化させることができるactuatorsの開発に成功している。またAMPKに関しても、オルガネラ膜上における活性レベルの不均一性を可視化することに成功している。
従って、おおむね順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

オルガネラの形態操作により、細胞内の情報がどのように変化するのかを検討する。
AMPKに関しては、どのような情報素子がAMPKのオルガネラ膜上における活性レベルの不均一性を生み出しているのかを検討する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] ROCK1 as a new player in the regulation of hepatic lipogenesis2019

    • 著者名/発表者名
      Miyamoto Takafumi、Matsuzaka Takashi、Shimano Hitoshi
    • 雑誌名

      Journal of Diabetes Investigation

      巻: Epub ahead of print ページ: -

    • DOI

      10.1111/jdi.13051

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Octacosanol and policosanol prevent high-fat diet-induced obesity and metabolic disorders by activating brown adipose tissue and improving liver metabolism2019

    • 著者名/発表者名
      Sharma Rahul, Takafumi Miyamoto et al
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 9 ページ: -

    • DOI

      10.1038/s41598-019-41631-1

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Glucocorticoid receptor suppresses gene expression of Rev-erbα (Nr1d1) through interaction with the CLOCK complex2019

    • 著者名/発表者名
      Murayama Yuki, Takafumi Miyamoto et al.
    • 雑誌名

      FEBS Letters

      巻: 593 ページ: 423~432

    • DOI

      10.1002/1873-3468.13328

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cellular Application of Genetically Encoded Sensors and Impeders of AMPK2018

    • 著者名/発表者名
      Miyamoto Takafumi、Rho Elmer、Kim Allen、Inoue Takanari
    • 雑誌名

      Methods Mol Biol

      巻: - ページ: 255~272

    • DOI

      10.1007/978-1-4939-7598-3_17

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] Argininosuccinate synthase 1 is an intrinsic Akt repressor transactivated by p532019

    • 著者名/発表者名
      Takafumi Miyamoto
    • 学会等名
      Gordon Research Conference
    • 国際学会 / 招待講演

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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