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2019 年度 実績報告書

宇宙滞在の影響を受けにくい体質をつくる運動のための加速度センシング機構応用

公募研究

研究領域宇宙からひも解く新たな生命制御機構の統合的理解
研究課題/領域番号 18H04987
研究機関松本大学

研究代表者

河野 史倫  松本大学, 大学院 健康科学研究科, 准教授 (90346156)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード骨格筋 / 運動 / 重力 / 加速度 / エピジェネティクス
研究実績の概要

前庭破壊が運動効果獲得に及ぼす影響:運動中における前庭器官からの加速度入力が運動効果獲得にどのような影響を与えるのか検討するため、前庭破壊したラットを用いて慢性的なトレッドミル走運動を実施した。前庭破壊は、ヒラメ筋重量には影響がなかったものの、足底筋と腓腹筋では運動による筋重量増加を抑制した。足底筋において運動によって転写活性化される遺伝子の発現変化を調べた。PDK4やMuRF1のような骨格筋萎縮を誘発する遺伝子において、正常ラットでは慢性的な運動によって有意な発現低下が認められたものの、前庭破壊したラットではこのような遺伝子発現低下は起こらなかった。
全身振動と運動の組み合わせによる相乗効果の検証:運動に加えて全身振動による加速度刺激を与えた場合、運動効果にどのような変化が起こるのか検討した。全身振動はトレッドミル走運動の前後に10分ずつ実施した。慢性的な運動により通常は体重ならびに体脂肪量の減少が誘発されるが、全身振動と組み合わせた場合、体重低下が起こらなかった。後肢筋重量は、運動のみではやや低下する傾向にあったが、全身振動と組み合わせた場合、有意に増加した。PDK4やMuRF1発現は運動のみで低下し、全身振動との組み合わせによりさらに低下した。
以上の結果から、運動効果の獲得には前庭からの加速度入力が寄与していることが示唆された。したがって、重力の無い宇宙空間では運動効果の獲得が不効率であることが推察される。本研究における一連の研究成果から、『宇宙滞在の影響を受けにくい体質』をつくるためには慢性的な運動が有効であり、重力の感受量そのものがkey factorとなることを明らかにできた。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

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公開日: 2021-01-27  

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