公募研究
人工骨髄の構築は申請者の最終的な研究目的のゴールであり、非常に重要であると考えている。その理由として、人工骨髄システムを用いることで造血幹細胞から全ての血液細胞を分化誘導が可能であり、造血幹細胞を維持できる予想から新たな造血幹細胞バンクの基礎研究を目的とした研究を行った。骨髄には間葉系幹細胞や他に様々な未熟な未分化細胞が存在することから移植細胞のソースとして応用可能であると考えられる。さらには人工骨髄をアクリルケースにいれた蟻の巣のような観察システムを構築することで正常細胞や白血病細胞の動態を詳細に解析した。具体的には申請者らは細胞表面タンパク質を認識する蛍光標識されたモノクローナル抗体ライブラリーと多重染色解析可能なフローサイトメーターを所有していることから、血液細胞以外における細胞の種類を細胞表面マーカーにより分類した。さらには、細胞表面マーカーを用いて分類した細胞分画をセルソーターにより分取し、より詳細に細胞の種類を分類した。2)シュワン細胞など紡錘形状の細胞はフローサイトメーターでの解析は不可能であるために、モノクローナル抗体ライブラリーを用いた免疫染色においても解析を進める。フローサイトメーターと同様に多重染色を免疫染色においても行い、その解析方法としては申請者らが2011年に開発した細胞イメージ装置を用いた解析方法により骨髄内での位置情報とそのマーカーの種類を特定することで明らかにした。3)申請者らは骨髄内の造血幹細胞を維持する微小環境構築細胞を遺伝的に蛍光タンパク質で標識されたマスウを多種類所有している。これらのマウスの骨髄を透明化試薬により透明し、その後ライトシート顕微鏡を用いることにより全骨髄の3次元データを取得することで、骨髄の構造や細胞の位置を解明した。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 8件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 1件、 招待講演 13件) 産業財産権 (2件)
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