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2019 年度 実績報告書

皮質細胞の移動方向と連携した発生時計による分子制御機構の解明

公募研究

研究領域脳構築における発生時計と場の連携
研究課題/領域番号 19H04789
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

三好 悟一  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (20519326)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード抑制回路発達 / 皮質細胞移動
研究実績の概要

大脳皮質発生において、放射状と接線方向への細胞移動を制御する分子機構の解明を目指す。起源も機能も異なる未分化ニューロン群が、自律的な「発生時計」や皮質「場」とのどのような連携機構を用いることにより、移動を制御するのかを明らかにする。移動様式と連携したダイナミック発現パターンをみせるFoxG1転写因子に着目する。これまでの申請者の研究成果などから、移動中の未分化ニューロンではFoxG1因子の発現が放射状方向では「オン」接線方向では「オフ」となることが、起源も機能も異なるピラミダル細胞、インターニューロン、およびカハール・レチウス細胞で共有されていることが明らかにされている。また、移動様式と連動したFoxG1因子のダイナミックな発現変化が皮質回路形成に必須であることを、ピラミダル細胞の移動および分化(Miyoshi and Fishell, 2012 Neuron)で明らかにしてきた。FoxG1因子「量」の重要性は、遺伝子変異による重複、ハプロ不全のいずれのケースも自閉症FoxG1症候群を発症することからも自明であり、申請者は独自に開発したマウス遺伝学の手法により、特定の皮質細胞で目標の時期にFoxG1因子「量」を増加・減少操作する系を確立している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

接線方向移動中のインターニューロンでFoxG1増加を行い、細胞の挙動および細胞分化を解析してきた。加えて、RNAシークエンシング法を用いることで、 FoxG1増加によって発達期GABA細胞において変化を見せる因子を網羅的に解析している。

今後の研究の推進方策

FoxG1下流の分子機構に着目することで、起源も機能も異なるニューロン群の放射状方向と接線方向への移動を普遍的に制御するプログラムを探索する。放射状方向移動ではFoxG1欠損、接線方向ではFoxG1強制発現という操作を、ピラミダル細胞、インターニューロンで実施し、生じた遺伝子発現変化をRNAシークエンシング法により比較解析する。異なるニューロンタイプにおいて共通したFoxG1制御を受ける分子群を同定し機能を解析する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] FoxG1因子量による自閉症病態の発症機構2019

    • 著者名/発表者名
      三好悟一
    • 学会等名
      NEURO2019

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公開日: 2021-01-27  

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