公募研究
紫外線は免疫抑制効果があるが、その免疫抑制機構として、研究代表者らは、紫外線の照射により、免疫を抑制する作用のある制御性T細胞が皮膚で増えることを見出し(J Immunol 2014 )、紫外線による免疫抑制機構に制御性T細胞が関わることを明らかにした。制御性T細胞は、定常状態の末梢リンパ節や脾臓のCD4+T細胞では5-10%の割合にすぎない。しかし、紫外線を照射すると皮膚のCD4+T細胞の半分以上にも増え、制御性T細胞特異的なエピゲノムも保持し機能的であることもわかった。紫外線を照射した皮膚では、制御性T細胞は、紫外線で誘導された「ネオ・セルフ」を提示する樹状細胞により増殖し、自己免疫疾患の発症を抑制していると仮定し、これを証明するために本研究を遂行した。紫外線で誘導された「ネオ・セルフ」の抗原提示を制御性T細胞に行っている皮膚の樹状細胞サブセットを同定し、ユニークな遺伝子発現プロファイルを持つことを報告することができた(J Immunol 2018 )。紫外線で誘導されるネオ・セルフに特異的な制御性T細胞は、ユニークなレパトアを持つことがわかり、これまでに報告されていない新しい特徴を持つことも発見できた(PNAS 2020)。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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J. Exp. Med.
巻: 218 ページ: e20202509
10.1084/jem.20202509
Proc. Natl. Acad. Sci. USA.
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臨床免疫・アレルギー科
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http://www.med.nagoya-cu.ac.jp/immunol.dir/
https://www.nagoya-cu.ac.jp/media/200813.pdf