研究領域 | 脳・生活・人生の統合的理解にもとづく思春期からの主体価値発展学 |
研究課題/領域番号 |
19H04880
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
熊崎 博一 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 児童・予防精神医学研究部, 室長 (70445336)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | アンドロイド / コミュニケーション / 遠隔操作システム / モチベーション |
研究実績の概要 |
2019年度はコミュニケーションが苦手な児が二人一組になり、遠隔操作システムを用いてお互いに面接をしあう(片方がアンドロイドを操作することでの面接官役、もう片方がアンドロイドと対面する被験者役)システムを用意した。尚、実験室には女性型のアンドロイドと被験者が座るための椅子、および3台のビデオカメラを配置した。また実験室の外にアンドロイド操作用のブースを用意したが、アンドロイドとのコミュニケーション相手の表情が見えるようにモニターを設置した。 予備実験として10名の児にアンドロイドの操作及びアンドロイドとの対面を体験していただき、その後医師によるインタヴュー調査を行った。参加者からは特にノンバーバルな表現についての意見をおっしゃっていただき、眉寄せ、頬引きといったノンバーバルな表出を調整した。またアンドロイドと参加者の距離及び声の大きさを適切にするなどコミュニケーションが苦手な児が少しでも違和感なく取り組めるようにシステムを調整した。また操作性についても修正した。 その後変更したシステムを用いて、24名の新規参加者に我々の開発したシステムを体験していただいた。参加者にはアンドロイドの操作及びアンドロイドとの対面をそれぞれ10分ずつ体験するということを連続する4日行っていただいた。また介入前後にコミュニケーションのモチベーションについて7段階のLikert Scaleを記入していただいた。介入前後でコミュニケーションへのモチベーションに有意な改善を認めた。一方で本システムは参加者間で相性の個人差が強いという問題が残った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
児が二人一組になり、遠隔操作システムを用いてお互いに面接をしあうシステムを多くの方に体験していただき改良できた。
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今後の研究の推進方策 |
本システムは参加者間で相性の個人差が強いという問題が残っており、引き続き改良を進めていく。
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