現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究計画では、ストレス刺激を負荷された動物個体において、行動の個体差を確認し、同個体において選択的に生じるような神経活動を見出すことであった。そのような目的は、おおむね達成されたと考えている。本知見をもとに、ストレス応答の個体差に関する論文を3報発表することができた(Kuga et al., J Physiol, 2019; Abe et al., Sci Rep, 2019; Nakayama et al., Sci Rep, 2019; すべて論文責任著者)。また、オンラインフィードバック刺激法を確立し、見出された神経活動の操作技術を確立したことは、当初の想定にはなかったものであり、期待以上の成果であったといえる。もう1つの研究計画として、マイクロダイアリシス法を用いて脳脊髄液を回収し、その中のドパミンやセロトニンなどの神経調節分子の濃度を定量することを検討していた。こちらは、可能な限り電気生理計測と組み合わせて行いたいため、現在、適切な電極埋め込み法を検討している。来年度には実験システムが完成し、実践可能になる見込みである。
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