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2020 年度 実績報告書

イスラーム期の西アジアにおける墓地と都市

公募研究

研究領域都市文明の本質:古代西アジアにおける都市の発生と変容の学際研究
研究課題/領域番号 19H05041
研究機関早稲田大学

研究代表者

大稔 哲也  早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10261687)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード西アジアの墓地 / 墓地 / 死者の街 / 墓地参詣 / イスラームの参詣 / カイロ
研究実績の概要

当初、2020年度に予定していた研究活動は、新型コロナウィルス蔓延による全般的な制限を受けたため、2022年度まで繰り越されることとなった。しかし2022年度、コロナ禍は落ち着きの傾向を見せていたものの、ウクライナの情勢悪化、および日本の円安の影響が加わり、本科研費の主要な用途として予定していた海外招聘・出張の航空料金は、急激に高騰した。そのため、今年度は予定通り2組の海外招聘を優先的に実現させたものの、本科研費による筆者自身の海外現地調査は断念せざるを得なかった。
そのような中で、2022年12月にノートルダム大学のLi Guo教授を招聘して、西アジアの都市における民衆文化や港湾都市クセイルについての講演会を2回実施し、また、2023年2月にはカリフォルニア大学サンタ・バーバラ校のAdam Sabra教授を招聘し、西アジア都市の形成と宗教との関連や、西アジアの都市と農村の関係についての講演会2回を開催した。同時に、彼らとの研究交流を通じて、西アジアの都市における墓地の構造と機能について見識を深めるべく努めた。
筆者自身は、現地文書館には通えなかったものの、手許にある史料の再検討を通じて、『al-Durr al-Munazzam fi Ziyara al-Jabal al-Muqattam』の校訂本に序文を発表した。本書は、エジプトの墓地に関する最も重要な中世史料の校訂である。そこにおいて筆者は、エジプトの墓地参詣手引書の作成過程を具体的に論じた。また、岩波講座世界歴史においては、これまでほとんど顧みられることのなかった、中世ムスリム社会の子供の死に関する書物ジャンルを紹介した。さらに、本科研の研究テーマに関連して、口頭研究報告も行った。そこでは、西アジアの都市カイロにおける墓地研究の諸問題について論じ、文書分析を通じてその運営財源としてのワクフ(寄進)制度に焦点を当てた。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (2件)

  • [国際共同研究] Cairo University/エジプト日本科学技術大学(エジプト)

    • 国名
      エジプト
    • 外国機関名
      Cairo University/エジプト日本科学技術大学
  • [学会発表] ムスリムの墓地に行きわたるワクフ制度―中世エジプトの墓地と都市化・公共性―2023

    • 著者名/発表者名
      大稔哲也
    • 学会等名
      「都市文明の本質:古代西アジアにおける都市の発生と変容の学際研究」研究会
  • [図書] al-Durr al-Munazzam fi Ziyara al-Jabal al-Muqattam2022

    • 著者名/発表者名
      Ibn 'Uthman (Tasdir部分を大稔哲也が執筆)
    • 総ページ数
      284
    • 出版者
      Institut francais d'archeologie orientale
    • ISBN
      978-2-7247-0947-6
  • [図書] 岩波講座 世界歴史第9巻 ヨーロッパと西アジアの変容 11~15世紀2022

    • 著者名/発表者名
      林佳世子他編 (大稔哲也担当:260-261頁)
    • 総ページ数
      292
    • 出版者
      岩波書店
    • ISBN
      978-4-0001-1419-6

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公開日: 2023-12-25  

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