研究領域 | 新しい星形成論によるパラダイムシフト:銀河系におけるハビタブル惑星系の開拓史解明 |
研究課題/領域番号 |
19H05076
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
竹内 努 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (90436072)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 銀河形成 / 銀河進化 / ダスト形成 / ダスト進化 / 惑星系形成 / 銀河生存可能領域 |
研究実績の概要 |
本研究では、我々の最新のダスト進化モデルを銀河系円盤に適用し、銀河系円盤のハビタブルゾーンの評価を精密化することを目指す。このため、銀河系円盤の化学進化を(1)解析的な半径依存性を考慮した化学進化モデル、(2)銀河円盤形成シミュレーションという2通りの方針で扱い、ダスト進化理論を組み込む。これらを通じて、より強固な理論的基礎に基づく惑星形成確率の空間分布、その延長としての銀河系ハビタブルゾーンについての予言を与えることが目的である。浅野-竹内モデルではダストの形成・成長・破壊過程を整合的に解くことでサイズ分布を与えられる。よって、空間分布を考慮したモデル・シミュレーションと組み合わせれば星間ダストのサイズ分布(典型的に~ 0.1 μm)を銀河系の位置の関数として計算することができる。さらに銀河の星形成と輻射場を整合的に与えることで、銀河系ハビタブルゾーンのより厳密なマップを計算する。 2019年度は銀河系進化の基礎となる(1)の化学進化モデルの拡張に成功し、物質降着まで考慮したダストのサイズ分布理論を構築することができた。これについて学会、研究会で関連する結果を多数発表し、査読論文1編を投稿済みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、我々の最新のダスト進化モデルを銀河系円盤に適用し、銀河系円盤のハビタブルゾーンの評価を精密化することを目指す。このため、銀河系円盤の化学進化を(1)解析的な半径依存性を考慮した化学進化モデル、(2)銀河円盤形成シミュレーションという2通りの方針で扱い、ダスト進化理論を組み込む。これらを通じて、より強固な理論的基礎に基づく惑星形成確率の空間分布、その延長としての銀河系ハビタブルゾーンについての予言を与えることが目的である。2019年度は銀河系進化の基礎となる(1)の化学進化モデルの拡張に成功し、物質降着まで考慮したダストのサイズ分布理論を構築することができた。このモデルについては学会等での発表も多数行い、好評を得ている。また査読論文1編も投稿済みであり、1年目として納得できる結果であるといえる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は解析的モデルから惑星系形成確率および銀河の輻射場環境を計算し、銀河生存可能領域の計算を行う。また数値シミュレーションへの実装を行うことを目標とする。昨今の状況から時間のかかるシミュレーションの部分は優先順位を下げ、解析的研究によって生存可能領域マップを構築することを第1目標として研究を遂行する。
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