公募研究
硬軟2成分からなるラメラ状ミクロ相分離構造を形成するブロック共重合体に注目してキンク形成に関する研究を行なった。室温で軟質なゴム状ラメラと硬質なガラス状ラメラが交互に積層した構造を持つトリブロック共重合体フィルムを一方向に延伸するとキンク構造を発現できるため、キンク導入による高分子材料の強化の可能性が期待されている。本研究では、ラメラ状ミクロ相分離構造を試料表面に対して垂直に配向させたフィルム状試料を用いて、圧縮変形と一軸延伸変形の両方の手段を用いてキンク形成を試みた。2次元小角X線散乱パターンの測定の結果、一軸延伸では明確にキンク形成が見られた。一方、圧縮変形は不明瞭であり、大きな構造変化は認められなかったものの、材料強化の可能性が期待される結果となった。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2021
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)
Journal of the Society of Materials Science, Japan
巻: 70 ページ: 17~24
10.2472/jsms.70.17