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2019 年度 実績報告書

骨格筋組織を駆動源とするバイオソフトロボットの創成

公募研究

研究領域ソフトロボット学の創成:機電・物質・生体情報の有機的融合
研究課題/領域番号 19H05322
研究機関東京大学

研究代表者

森本 雄矢  東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (60739233)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワードバイオハイブリッド / ソフトロボティクス / 骨格筋組織 / 筋収縮 / マイクロ工学 / 組織工学
研究実績の概要

本年度は柔軟基板上に骨格筋組織を構築し、電気刺激によって引き起こされた筋収縮によって駆動するバイオハイブリッドソフトロボットの実現を目指した。さらに、当該バイオハイブリッドソフトロボットの駆動制御に適した電気刺激条件の解明を目標とした。
10μm厚のパリレンから成る柔軟基板上に3Dプリンタで作製したアンカを取り付け、アンカ上に筋芽細胞を含有したハイドロゲルを設置することで、培養により柔軟基板上に骨格筋組織が構築可能であることを見出した。加えて、柔軟基板上に設置された電極を介して骨格筋組織へ電気刺激を負荷することで、筋収縮を引き起こすことに成功し、電気刺激の強さおよび周波数によって筋収縮の強さを制御可能であることを明らかにした。さらに、バイオハイブリッドソフトロボットをコラーゲン製の外骨格で覆うことで、空気中で駆動可能なロボットを創出した。この空気中で駆動可能なロボットの応用可能性の実証として、筋収縮に伴う柔軟基板の屈曲によって、デコピンのように空気中に設置したビーズを押して転がすことができることを示すことにも成功した。本結果は、外骨格の利用にてバイオハイブリッドソフトロボットの適用先の拡大が可能なこと示唆している。以上のように、骨格筋組織を駆動源とするバイオハイブリッドソフトロボットの実現に加え、培養液中だけでなく空気中でも駆動可能なロボットの実現も達成しており、本年度の目的は達成されたと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り、骨格筋組織を駆動源とするバイオハイブリッドソフトロボットの駆動制御法を明らかにしており、研究は順調に進展していると見なすことができる。

今後の研究の推進方策

複数の骨格筋組織を有するバイオハイブリッドソフトロボットを構築し、各々の筋組織の協調運動による柔軟動作の実現を目指す。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (6件) (うち国際学会 4件、 招待講演 2件) 図書 (2件)

  • [学会発表] 3D pocket-shape dermis-equivalent as a skin material for a robotic finger2020

    • 著者名/発表者名
      Michio Kawai, Minghao Nie, Haruka Oda, Yuya Morimoto, and Shoji Takeuchi
    • 学会等名
      The 33rd MEMS
    • 国際学会
  • [学会発表] Formation of micro-size perfusable cahnnels in mm-thick muscle tissue2020

    • 著者名/発表者名
      Yasuaki Ishii, Yuya Morimoto, Ai Shima, and Shoji Takeuchi
    • 学会等名
      The 33rd MEMS
    • 国際学会
  • [学会発表] Micro tissue assembly for co-culturing 3D skeletal muscle and adipose tissues2020

    • 著者名/発表者名
      Byeongwook Jo, Minghao Nie, Ai Shima, Yuya Morimoto, and Shoji Takeuchi
    • 学会等名
      The 33rd MEMS
    • 国際学会
  • [学会発表] Centimeter-sized tissue with perfusable channels toward cultured steak2019

    • 著者名/発表者名
      Yasuaki Ishii, Yusuke Hirata, Yuya Morimoto, Ai Shima and Shoji Takeuchi
    • 学会等名
      The 23rd MicroTAS
    • 国際学会
  • [学会発表] 3次元筋組織とデバイスの融合による筋組織の工学分野への応用2019

    • 著者名/発表者名
      森本雄矢, 竹内昌治
    • 学会等名
      第2回 筋スマート社会実現コンソーシアム 講演会
    • 招待講演
  • [学会発表] ロボットの概念が変わる?細胞を使うモノづくり2019

    • 著者名/発表者名
      森本雄矢
    • 学会等名
      JST サービスロボット ニーズ探索ワークショップ
    • 招待講演
  • [図書] Chapter 16, Biohybrid Robot Powered by Muscle Tissues, (Mechanically Responsive Materials for Soft Robotics)2020

    • 著者名/発表者名
      Yuya Morimoto, and Shoji Takeuchi
    • 総ページ数
      25
    • 出版者
      Wiley
    • ISBN
      978-3-527-34620-2
  • [図書] 第5章7 身体運動を再現するバイオハイブリッドロボット (骨格筋研究を核とした筋スマート社会)2019

    • 著者名/発表者名
      森本雄矢, 竹内昌治
    • 総ページ数
      7
    • 出版者
      CMCリサーチ
    • ISBN
      978-4-904482-62-9

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公開日: 2021-12-27  

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