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2020 年度 実績報告書

体内で多数、多種類の細胞の中から全能性幹細胞のみを凝集させるカイメン芽球形成機構

公募研究

研究領域シンギュラリティ生物学
研究課題/領域番号 19H05421
研究機関京都大学

研究代表者

船山 典子  京都大学, 理学研究科, 准教授 (30276175)

研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2021-03-31
キーワードシンギュラリティ / 細胞集合 / 幹細胞 / 芽球形成 / カイメン
研究実績の概要

本研究では、全能性幹細胞が集合し細胞塊を形成、周囲に形成されるコラーゲンの殻の中で、休止または休眠状態となり、低温などの厳しい生息環境に耐性を持つ「芽球形成」、という主に淡水棲のカイメン動物が持つ無性生殖に着目した。特に、活発に移動する多数の幹細胞が集合し始める事象をシンギュラリティと捉え、全能性幹細胞集合開始を捕らえ観察すること、その微小環境に何らかの傾向や特徴の有無の解明、最終的には幹細胞集合を引き起こす細胞・分子機構の解明を大きな目的に、研究の基礎を築くことを目的とした。
2020年度は、新型コロナウィルス感染防止対策のため、予定していた技術補佐員雇用が出来ず、研究代表者1人で解析を試みたが、研究を遂行する時間を得ることが著しく困難であり、研究費のほぼ全て(95%)を返還した。
大きな進捗は得られなかったものの、カワカイメンの体の一部を顕微鏡下での観察が可能な100μm程度の狭い空間に形成させ、その部分に芽球形成を形成させる条件の再検討を行い、より高い確率でこの部分で全能性幹細胞集合(芽球形成の初期段階)が開始される条件を確立した。これにより、薬剤による芽球形成誘導後、幹細胞の密度が増加するなど、実体顕微鏡下で観察される、カイメン体内での段階的な細胞レベルでの変化が明らかになった。この観察を手がかりに、幹細胞集合が開始される可能性がある部位の予測(的中率10%以下)がある程度可能となり、倒立顕微鏡によるタイムラプス撮影に数回成功した。1例ではあるが、少数の幹細胞が集合した後、再度細胞が分かれ、離れた位置に再度集合し芽球形成を行う様子が観察され、プレパタンによる特定の位置に幹細胞が集合するのではなく、ストカスティックな中から細胞が集合する自己組織化による仕組みである可能性が考えられる。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

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公開日: 2024-12-25  

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